6月20日(火):今日の講義;午前中は,クラスメイトのファイナルプレゼンテーション3名(Mr.S)と午後は,プロポーザルライティングのイントロと結論部分の書き方,カウンターアーギュメントについて(Mr.T)。父親が入院。忙しいときには,忙しいことが重なるものなのかもしれない。家業は,カミさんにしばらく手伝ってもらうことになった。カミさんには,家の都合で,いつも迷惑をかけてしまうが,本当にありがたい。
6月21日(水):今日の講義は,午前中のみ。実際のJICAのケーススタディを元に,問題分析と解決策の提示を英語で。午後は,英語のファイナルテスト。クラス分けのテストより見た目3,4割難しい上に,窓の外では工事中。ヒヤリングの問題は,ことごとく聞こえなかった。これじゃぁ確実に点数下がっちゃうよ。あーあ。
6月22日(木):午前中は,英語でのファイナルプレゼンテーション(Mr.S)で自分の番が回ってきた。結局午前3時まで準備したが,発表用の材料まではできあがったものの,力つきて発表用原稿までは手が回らず,うろ覚えのままみんなの前に立つのも辛いので,格好悪いけどノートを見ながら発表。タイトルは,"Dissolution
of dental alloys"。歯科用合金はどれも口腔内で溶出するといった内容。結局準備不足がたたって,ものすごい緊張。ああ,これでスリランカに行って,講義なんかできるんだろうか。午後は,すっかり肩の荷も下りたので,気持ちは楽に。プロポーザルのまとめと,ロールプレイング形式のプレゼンテーション(Mr.T.)。僕らのグループは,斜陽の某(架空)有名私立大学が,復活をかけて取り組むプロジェクトの提案。なかなか魅力的なものができあがったと思ったが,後で新聞やウェブで見ると,世の中は,もうちょっと先を行っているようだ。ま,いいか。他のグループは,タイの麻薬撲滅運動への提案,英語をより効果的に学ぶための提案など,興味を引くものばかり。なかなか面白い体験ができました。
6月23日(金):今日は,最終日。午前中は,最後に残った3名の英語によるプレゼンテーション(Mr.S)。こうやって,発表すればよかったのかぁと思っても,時すでに遅し。来週中に,自分のプレゼンテーションを一つくらいきちんとまとめて,スリランカに持っていけるようにしなければ。クラスの2/3は,JICAの英語検定試験に臨むため,午前中でお別れ。JICAの検定試験では,合格点に達すれば1級と2級の資格が与えられる。1級は,手当が20%アップ。2級は,10%アップ。これは3カ月以上派遣される場合に効いてくるので,自分の場合は,とりあえず関係なし。今回は見送りました。午後は,H先生による,最終講義。3週間の語学研修の間,いろいろと疑問に思った点などをきちんと説明していただきました。忙しかったけれど,かなり身になったのではないかと思ったのだが,英語の最終試験の得点は,なんとクラス分けの試験と全く同点。効果が出てくるのはまだまだ先? とりあえず,お疲れ様でした。語学研修の先生方にも,深く感謝申し上げます。
6月26日(月):プロジェクトに参加するために自分の専門分野で必要となるものをJICAの決められた予算枠内で,持っていくことができる。それが「携行機材」だ。ただしこの携行機材は,自分で使うものであっても,相手のサイトに置いていくモノという位置づけ。しかも申請してから,モノが任地に到着するのに1カ月半から2カ月くらいかかるというのんびりしたシステム。JICAが公的施設だから,入札などの手続きを経て,モノを購入するという手順を取らないといけないからだということなのだが,時間がかかりすぎじゃないだろうか。だからコンピュータなんかを買っても,自分で持っていくことはできないし,もちろん持って帰ってくることもできないので,いろいろとセットアップや安定させるまでの期間を考えると,とても携行機材に入れる気にはなれない。というのが口実で,新しくノート型パソコンを購入。もちろん自腹。その他に「輸送機材」と行って,すでに自分のもので,相手のサイトに行って,講義や研究などに使うものを,運んでくれるという仕組みもある。これは食べ物のような私物は送れないのだが,自分の病院で,もう使わなくなったり捨てる寸前の消耗品の類を,送ってもらうことにした。こういうものまで考えると,送り出される側の負担も結構なものに。輸送機材もJICAにただ送りつけるだけではなくて,通関の手続きなどがあるので,一つ一つ細かくリストアップして申請する必要がある。JICAとスリランカまでは専門の運送業者が来て,持っていってくれるのだが,リストはすでに先週送ったのに,まだ連絡がないので,しびれを切らして,電話してみた。今日中に詳細をFaxしてくれるとのこと。いや,いままで延ばし延ばしにしてきた僕も悪いんだけどね。
向こうで講義をすることになるようなので,ネタづくり。間に合うか?!
6月27日(火):派遣担当者から,輸送器材についての知らせを受けた。とある業者が僕の仕事場まで,品物を取りに来てくれて,そのままスリランカへ持っていってくれるようだ。JICAの事務所に送る必要はないとのこと。ということは,荷物のチェックや通関の手続きなども,その業者がやってくれるんだろう。明日連絡することに。しかし,まだビザができたという連絡がない。大丈夫とは言われているものの,さすがにちょっと不安になってきた。
派遣まで後,3日。
6月28日(水):JICAからここに送るようにと言われた業者までは,自分で適当な宅配業者に連絡して着払いで送らなくてはいけないことに気づく。ただ,通関などの手続きをしてくれる業者もJICAから連絡を受けていないとのこと。どうなってるのかな?とりあえず,手元にあった,輸送機材を送り出したので,ほっとする。スライド作りが終わらない!派遣まで後2日。
6月30日(金):午前中は,スライドの整理。なんとか自分の専門分野の材料関係については,まとまったが,この講義をするとしても,本当に彼らに必要な講義なのかどうかまでは,わからない。行ってみてから判断することにしよう。下手をするとセンセーショナルすぎるかもしれないし。午後は,JICAの本拠地ビルでうち合わせ。危機管理とスリランカの現状についてのブリーフィングを30分ほどまた受ける。パスポート(公用旅券)と航空券を渡された。
明日はいよいよ派遣。