スリランカへの未知道・準備編

 

<スリランカへの道・突入編><その後のまわりのアメリカ> 


2002年9月,いよいよスリランカ政府と反政府武装組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」との内戦終結へ向けた交渉が始まりました。 ジャフナへの旅客機も運航をはじめ,地雷除去や難民帰還作業についても具体的な検討が始まるもようです。よかったぁ。

1999年年末某日:スリランカ派遣の話。僕の歯科の専門分野について1ヶ月半ほど教育をしてこいとのことらしい。申し訳ないが,予備知識がない国の話は,全くイメージがわかない。が,知らない国には,単純に行ってみたくなる気持ちもある。とりあえず,「地球の歩き方・スリランカ」なんぞを買ってみた。大学には派遣専門家用の履歴書を即日提出した。今回は留学ではないので,単身赴任の予定。
 
 
 

予備知識を蓄えるのに便利そうなサイトをいくつか集めてみた。(2005年7月23日更新)

ハリハリッ!! スリランカ:新井惠壱さんのスリランカ長期滞在記録とユニークな留学生活な紹介。happaさんの写真も必見。見ているだけで楽しくなる書籍も発刊。
 
スリランカ探訪:基礎知識はここで。かなり詳細。
Askme Toure スリランカ:観光地などの情報を簡単に把握。
東方観光局(スリランカ):様々な情報が見やすく整理されている。
大アジア思想活劇:印度哲学を専門に学んだ筆者によるスリランカの歴史や思想,背景の紹介。
光り輝く島:スリランカ生活情報のページ,民族紛争についても詳しく考察。
スリランカへ行こう:長期滞在や観光地の情報など 。
すりらんかなぺえじ:建築家の目から見たスリランカサイト。
スリ・ランカのページ:ノブ3世さんのサイト。コンテンツも盛りだくさん。シンハラ語は,こことクララさんのサイトでぺらぺらに。
クララの園:NGOの一員として活躍したクララさんのスリランカ滞在記やシンハラ語会話辞典など。
宮岸哲也さんのホームページ:スリランカの日本語教育やシンハラ語と日本語,スリランカの文化を研究している宮岸先生のサイト。シンハラ語の理解が深まります。
コロンボ日本人学校:スリランカの紹介。子供達が作ったページなど。1966年開校で,アジアの中でも歴史のある学校とのこと。
Mamoru's Homepage:スリランカに5回も行ったという作者の旅行記など。
アユボワン:スリランカのなぶり書き日記:青年海外協力隊員だった筆者による,日本では体験できそうもない日常生活など。
リアルタイム世界旅行記:世界各国を歩き回った作者のスリランカ関連ページ。
南船北馬舎:アジアの文化や風土をテーマにしている出版社。スリランカレポートや本の紹介など。
シンハラ文字とスリランカ情報:「多言語文字変換ページ」がユニーク。
スリランカ・ヒッカドゥワのダイビング情報:アジア諸国一人旅の岩堀さんのサイトから。
タウンネット・コム - World: アジア:スリランカ:スリランカの簡単な情報とリンク集
WWW Sites about Sri Lanka:けっこう詳しいリンク集。英語サイトの情報も充実。
スリランカでのマタニティー生活:日本人のoikawaさんの体験より。
コロンボ周辺の観光地:国際交流の船旅を企画している非営利のNGO,ピースボートのサイトより。
衛生士スリ・ランカへ行く!:「スリランカで学ぶ国際協力と口腔粘膜疾患」という内容のスタディツアーに参加した歯科衛生士さんのレポート。
 
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Sri Lanka web Window:スリランカのオフィシャルサイト。
 
在日スリランカ大使館
 
在関西名誉総領事館:BGMあり。友好協会?
helpheros.lk:内戦で捕虜になった政府軍兵士とその家族をサポートするサイト
CIA(アメリカ)のスリランカ情報:日本の情報に飽き足らなければ(英語)
外務省のスリランカ情報海外危険情報海外安全相談センター
1997年10月コロンボで起きた爆弾テロのレポート
在スリランカ・日本国大使館
JICA任国事情・スリランカ
海外感染症情報・スリランカ:旅立つ前に感染症についても予備知識を。スリランカの保健医療
海外勤務健康管理センター・スリランカ
ハウス食品のスリランカのスパイスページ
聖地キャンディ:TBSの世界遺産のページから
タランガフレンドシップグループ:スリランカで教育技術の発展に協力しているNGOの紹介サイト。
 
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Fielding Danger Finder:世界の危険・紛争地帯体験ガイド スリランカ編
Daily News(Sri Lanka):スリランカの英字新聞
Tamil Net:こんなとこ,リンクしちゃって,大丈夫なんだろうか?

 

 

持ち歩くのにもコンパクトで便利な「オールカラー完全版世界遺産アジア編1,2」もおすすめ。

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2月25日(金):午前,突然JICAからの電話。いきなり「渡航のスケジュールを」なんて言われたって,まだ正式の文書ももらっていないのに。6月27日〜8月22日がJICA側の希望だとのこと。派遣前研修の日程も知らされた。今まで3ヶ月ほど宙ぶらりんの状態だったから,派遣の予定やその前の研修の予定が決まったので,ちょっとほっとした。これからますます忙しくなりそうだ。体がもちますように。
 
2月28日(月):なんて言ってたら,書類が今日届いた。電話では一言も送ったなんて言ってなかったのになぁ。え?明日までに必要事項を記入して返信?勘弁して下さいな。送り返すにも返信用の切手を貼った封筒ぐらい同封してくれればいいのに。あ,書類も足りないぞ。なんてかりかりしていたら,同じプロジェクトで先に出かける先輩の先生に「これ位じゃ,まだ怒っちゃいけない」と窘(たしな)められました。とりあえず,担当者に質問のメールを送った。
 
3月1日(木):派遣先に渡すというB1フォーム(英文履歴書)に記入。しかし今までの対応を考えると,送り先は担当者宛でいいのだろうか?大いに不安。B1フォームには,名前,年齢,婚姻関係,住所,簡単な学歴と職歴を英語で記入。しかし記入しなくてよい用紙まで,送ってきてあるのもなんだかなぁ。担当者からのメールの返答はまだない。メールを頻繁に使ってないなら,アドレスなんか連絡先として書くなよぉ。大学からは正式な文書はまだ来ていない。
 
 
 
3月2日(金):うちの大学にいるスリランカの先生に,希望や歯学部や歯科治療の現状を聞く。なかなか大変そうだ。
 
3月10日(金):結局,B1フォームは,Faxで送った。向こうで書き直すっていうんだから,自筆の本物である必要はないし。で,またJICAから足りなかった資料がとどいたのだが,連絡欄に7月1日〜8月31日へ派遣期間を変更して欲しいと書かれてある。おいおい,こんな大切なこと,もっと早く連絡して来んかいっ!みんなに6月27日〜8月22日って伝えちゃったじゃないか。変更したことについてのお詫びらしいことはなにも記載されていないし,しかもこの間,僕が出したメールの質問に対する回答についても,もう既に電話で確認したことなのに,今頃また書かれている。この調子じゃ,出発まで気を緩めないなぁ。電話で一応確認を取ったら,他に7月1日出発の人がいるとのこと。たぶん事務手続きが面倒なので一緒にしちゃえってことなんだろう。
スリランカのコロンボで,爆弾テロ。27名が死亡,およそ50人が負傷。
 
3月29日(水):27日から28日にかけて,スリランカの反政府ゲリラLTTEが,北部の政府軍基地を攻撃,73名が死亡する戦闘に。これは,僕がこれから行こうとしている国で起きていることなんだろうか。
 
4月6日(火):学会発表のためワシントンDCに到着。e-mailをチェックしたら,スリランカ担当のIさんよりメールが。あまり頭にきたので,そのメールに対する僕からの返信を以下につけておく(一部省略,改変有り)。

 
<< 題名: RE:履歴書の欄に未記入箇所 日時: 00/04/06 10:17:16 東京 (標準時)
 

国際協力事業団 I様

Hです。

ワシントンDCより,このメールを送信しております。

このアドレスへのメールは常にチェックしているわけではありませんので, 返信を下さる場合は,いつも通りのアドレスへ お願いいたします

履歴書の欄に未記入箇所があるとの件について,2月末に頂いた資料の中に「日本語の履歴書はいただいている」とありましたが,実際のところ,私関係の書類については,まだ何も目を通しても,いなかったということでしょうか。

大学側には昨年末にお話があった時点で,履歴書に書き込める部分を書き込んで,その日のうちに提出しています。

今回のアメリカ渡米についてもずいぶん前からお知らせしているのにも拘わらず,
アメリカに到着したその日に,「至急ご回答を」といわれるのも,
今更「手続きがとまっている」といわれるのも,
私一人について担当していらっしゃるのではないと言うことを最大限に考慮したとしても,
いくら何でも非常識で失礼な対応だと思いますが,いかがお考えでしょうか。
 
 
>1. 大学の事務担当者名・所属部課名・連絡先
事務担当者名は,4月から配置換えがなければ,
うちの大学よりすでに4月から派遣されいてる先生と同じ方のはずです。
大学側からは,まだ正式な派遣の書類ももらっていませんので,
公式には知る由もありません。大学に直接問い合わせて下さい。
 
 
>3.国内銀行口座:○○銀行○○支店(普・当)口座番号○○名義○○
口座番号をインターネットの通常メールで送信させるのは,いささか乱暴だと思います。帰国してからFaxします。
 
 

以上です。

JICAのプロジェクトで派遣される専門家の方々は, 皆,真剣な気持ちで,参加されているはずですし, またその家族も,少ない情報に不安を持ちながら一生懸命にサポートしているはずです。JICAの職員の方との信頼関係を築けなかったとしたら,何を信じて日本を出発したらよいのでしょうか?これを根底から全く踏みにじるようなIさんの対応とそれを容認しているJICAの対応には首を傾げざるを得ません。猛省と迅速な改善を期待します。

H.H.

 
4月19日(月):アメリカより帰国。Iさんより謝罪の電話。
 
4月18日(火):大学内で2カ所から呼び出される。一カ所からは,JICAから僕をスリランカに派遣すると言ってきているが,そういう話は聞いていますか?という,とぼけた確認の電話。もう一カ所からは,旅券やビザの申請の件で,かなりビザの取得にかなり時間がかかりつつあるので,早くしろとの催促。公用になるので,自分が今持っている一般のパスポートは使えないし,一緒に持ち出すこともできない。まずは,公用旅券のための写真を取りに行かないと。「旅行会社はどこを使うんですか?」といきなり聞かれたって,まだ何も訳が分かっていないのに,そんなこと答えられるわけがないでしょ。事情がよくわかっているというJTBにしてもらった。と思ったら,すぐにJTBから電話が。いやぁ,今回一連のスリランカ関係のイベントで,一番気持ちの良い仕事を見せてくれたのはこの担当者。こうじゃなくっちゃ。って,こっちの準備が間に合わないよー!
 
4月20日(木):東京駅の地下街で,インスタントよりはちょっといいスピード写真をパスポート用にとってもらう。インスタントよりは,2倍ほど高いが,そんなことを言っている暇はない。JTBからは,ビザ取得用の書類が既に届いていた。相変わらず仕事が速い。予防注射もしなくちゃ。でも,これの費用は,一時こちらが立て替えるため,旅費その他についてもこちらが立て替えておくのかと思ったら,一言,「JICAに請求します。」と。うー,まだわかっていないことが多すぎる。 大学の出張だと後払いなんだよなぁ。
 
 
4月21日(菌):東京駅の北口を出て少し神田寄りに行ったところにある日本検疫衛生協会東京診療所(03-3201-0848)に行った。予防接種にはアジア向けメニューというのがあって,予防注射の種類と接種間隔を示した表を見せてくれた。これを見ると向こうへ行くまでに毎週のようにいろいろワクチンをうたなくちゃならないようで,気が重い。今日は予約だけのつもりで行ったら,すぐにやってもらえるとのことで,右と左腕に一カ所ずつ,A型肝炎と狂犬病のショット。後は,B型肝炎,破傷風,日本脳炎,再度A型肝炎と狂犬病を接種予定。アジアでは,けっこう犬にかまれて帰ってくる人が最近多いんだそうな。A型肝炎8700円,狂犬病\6500円の立て替え。歯科の麻酔よりは痛くないや。
 大学へ公用旅券の申請書類を提出。できあがった公用旅券は文部省に届き,旅行会社がそれを持って,ビザの申請をしてくれるため,自分が大使館へ出向いたり,公用旅券を事前に手にすることはないのだそうだ。うーん,複雑。派遣のための健康診断の予約を4月24日(月)に入れた。
 JICAスリランカ担当のIさんよりメール。配置換えで,スリランカの担当を外れるとのこと。一昨日電話したときには何にも言ってなかったのに。
 
4月24日(火):ひどい風邪をひいてしまったので,健康診断をキャンセル。大学側からは,今回の派遣で,辞令のようなものが出ることはないとのこと。 結局,どの時点で僕の派遣が正式に決まったのかは,全くわからない。
 
4月25日(火):昨日の毎日新聞によると,スリランカ北東部の分離独立を要求している少数派民族であるタミル人の武装組織LTTE(タミル・イーラム解放のトラ)が,政府軍の軍事拠点のエレファントパスを制圧し,多数の死傷者が出たとのこと。LTTEによると政府軍の死亡者は1000人だが,政府発表では70人とも。あまり内陸部に拡大しないで欲しいなぁ。JTBにビザの申請用紙と写真を送った。
 
4月28日(金):新しい担当者からの連絡は,いまだなし。その替わりというか,別の部署から自分の日本にある銀行口座の確認と健康診断の催促。JICA側に僕の派遣を担当する部署が2カ所あることはわかった。今までの経緯で,このプロジェクトの問題点がいくつかわかってきたように思う。特に,これから初めて派遣される専門家に,今までのプロジェクトの経過が何も伝わってこないというのは,最も大きな問題点だろう。せめて自分の専門科目については,今までに購入された備品や教材など,新たに立ち上げられたカリキュラムや講義記録などがあれば,大まかでかまわないので,行くまでにチェックしておきたいと思うのが自然だし,これがわからないで現地へ行ってしまうのは,かなり無駄が出てしまうこともあるのではないかと思う。何人かの教授陣は事前調査として何度かスリランカに派遣されているようだが,実際に活動を行う僕には,何を視察したのかも伝わってこない。やっぱりODAってお金の無駄遣い?
 
5月2日(火):スリランカのプロジェクトから,昨日,帰国したばかりの先生方が僕のところを訪ねてきてくれた。スリランカの状態や大学の様子はもちろんのこと,手紙やメールでは訊きにくいちょっとくだらないことまで教えてもらえたので,少し安心。
 
5月6日(土):予防接種の第2回目。今日は,左腕に破傷風(\3,000)と右腕にB型肝炎(\8,400) 。毎回予防注射の証明書をつけてくれる。領収書もきちんと保管しておかないと,立て替え払いが無駄になってしまう。
 
5月8日(月):LTTEは,スリランカ政府軍が北部ジャフナ半島からの撤退に合意した場合、一時停戦に応じるとの声明を発表したが,政府は「暫定停戦」を拒否。
 
5月10日(水):何の前触れもなく,5月22日(月)から始まるJICAの渡航前研修の資料がどっさり届いた。
 
5月12日(金):ここのところスリランカ政府軍と激しい攻防戦を繰り広げているLTTEの攻勢がさらに強まり,5年前に政府軍掌握下に入った最北端ジャフナ半島の中心都市であるジャフナに迫っているとのこと。 国連のアナン事務総長からも政治的解決を呼び掛けてはいるが,政府側は「最後の一兵まで戦う」と強硬な姿勢を崩していないようだ。大学の事務に,渡航前研修についてのお知らせの書類がついたとのこと。プロジェクトの名称と自分のスリランカでの担当業務について,やっと知ることができた。プロジェクトは,「ペラデニヤ大学歯学教育プロジェクト」。担当指導科目は”歯科補綴学(含顎顔面補綴),歯科技工訓練システム”とのこと。確かに自分の専門分野だ。
 
5月13日(土):土曜日ごとに行くつもりだったのだが,予防注射の予定を忘れた。が,ここのところ,えらく体の調子がだるい。予防注射のせいだろうか?
 
5月16日(火):スリランカの内戦状態が本格化するのに伴い,政府も財政を戦争関係に集中させることになったようで,大学の予算なども一時的に凍結されたとのこと。こりゃ,向こうに行って何か足りないものがあっても,現地のお金で調達してもらうことは,かなり難しそうだ。政府も本気で戦争を始めるとなると,こちらの出発にも影響が出てくるかな? 風邪をひいて延び延びになっていた健康診断に行ってきた。場所は新宿。健康診断専用のセクションがある診察所で,思ったよりも多くの項目について検査をしてもらった。待ち時間も入れて約1時間のコース。身長・体重,血圧・血液検査,心電図,視力検査(例の持病があったので実はこれが辛かった),聴力検査,内科検診,レントゲン撮影など。会計はJICAのツケということで,支払いはなし。予防注射はとりあえず自分で支払いをしているので,会計についても統一してくれると心の準備もできていいのだけれど,民間に委託しているから,無理なのかなぁ。検査結果がまずかったら,どうしよう?と一抹の不安が。
 
5月17日(水):来週からの研修に先立ち,都内から市ヶ谷の研修所に通うための経費を予め提出しろとのことで,Fax送信。現在の勤務先から出ている交通費についても記載しろとのこと。その分,さっ引かれちゃうのかな?いろいろ考えるのも面倒なので,正直に記入。でもわかりにくい書類だ。
 
5月18日(木):スリランカの内戦状態のニュースは,悪くなるばかりで,出発予定日は約1カ月半後に迫ってきたというのに,相変わらず派遣元のJICAからは何の連絡もない。「大丈夫ですよ」の一言があるだけでも違うのに,他の対応で手一杯なのだろうか?少なくともカウンセラーとしても旅行代理店としても失格だと思う。やっぱりこれも体質か?それとも僕が過敏すぎるのかなぁ。
 
5月19日(金):来週からの研修の件で,大学からの書類が来た。
本日をもって,しばらく帰国まで,患者さんの治療は中断。「患者さん,ごめんなさい。」
 
5月20日(土):予定より1週間遅れで,予防接種。今日は,日本脳炎(\3,000)を左腕に,2回目のA型肝炎(\8,700)を右腕に。残るは,狂犬病の2回目のみ。狂犬病はこれだけうっても2,3年しか有効でないとのこと。野生の動物が近くにいる地域の犬は,やはり注意した方がいいのだそうだ。
 スリランカは,日本から行く場合黄熱病については,予防注射をしておく必要はないが,黄熱病がある地域からの入国には,証明書が必要になる。1993年にアフリカに行く前に黄熱病の予防注射はしたことがあるので,ワクチンとしてはまだ10年経っていないので有効だが,証明書はいずこへ?
 
5月22日(月):本日よりから市ヶ谷の自衛隊裏手にあるJICAの研修所で5週間にわたる派遣前研修開始。意外と立派な施設で感心。今日の収穫は,マルチメディアとプレゼンテーションの講義。講師の先生のお話は,かなりいいところを付いてくれていたので,出た甲斐があった。出席者153名のうち滞在2カ月という短期派遣は,とりあえず僕だけのようだ。今日の講義:開講式,専門家の心構え,JICA事業と専門家派遣,マルチメディア概論とプレゼンテーション技術○。大量の資料をもらったが,これを全部読まなければいけないかと思うと...しかもこれからどんどん増えていくらしい。
 スリランカの内戦は,ノルウェイが仲裁に入ったが,和平まで行く可能性は小さいとのこと。インドの南部では,介入に備えて軍を増強中とのこと。
 
5月23日(火):やっとJICAの事業全体と自分の派遣されるプロジェクト技術協力事業について,理解できた。いままでJICA側からの情報が何もなかったのもあるけど,やっぱりこの研修に出ておかないと,さっぱりだよ。JICAの研修所の隣は,日本育英会と自衛隊と防衛庁が。今日の講義:健康管理(感染対策)○,日本の技術協力政策,プロジェクト運営管理○,赴任オリエンテーション。 部屋の外に出るとまわりでかなりたばこを吸われるのがつらい。
 
5月24日(水):スリランカの大統領が国民に向けて戦争に対する献金を求めているとのこと。お祝い事もなるべく避けて,月給の二日分を特別基金に供出するよう呼びかけているのだそうだ。今日の講義:専門家の身分や待遇・諸制度,Global Issue,赴任中のメンタルヘルス○,他の援助機関との連繋について×。僕よりもずっと年上の専門家が多いので,学生のように講義を受けるということについては,かなり大変なのではないかと余計な心配も。全員が国際協力のプロというわけでもないだろうし,みんなが2回目以上の派遣とも思えない。研修所内の飲み物の自動販売機は,通常価格より20円ほど安いのがちょっとうれしい。
 
5月25日(木):本日は,新宿にあるJICAのオフィスで担当部署(医療協力部)からの部署の概要と担当者との打ち合わせ。今回のスリランカ派遣の担当部署の担当者に初めてお会いした。まだ担当になってから1週間とのこと。後任として聞いていた人とはまた別の人だが,反応がとてもいい。こんな人もいたんだなぁ。研修に出て初めて存在することがわかった「プロジェクト概要表」や報告書などを見ることができた。半年もこれを見ることができなかったのは,僕の押しが足りなかったから?知らなきゃ訊くことだってできないもんなぁ。Mさんには今までの愚痴も聞いてもらっちゃいました。その他,今回の研修に参加している人の中でJICAで初めてスリランカに派遣される人の話も聞くことができたのだが,やはりその人とも派遣前のJICAのサポートが極めて不親切だということで意見が一致。
 
5月26日(金):英語のクラス分け実力試験を午前中2時間半。へこんだぁ。しかも面接では,柄にもなくあがってしまったし...その他の今日の講義:海外安全対策○,効果的な技術移転について。国によっては,警備員を雇わないと危ないところもあるとか。割とリアルな再現フィルムが妙に考えさせられる。
 
5月29日(月):公用のパスポートができあがったとのこと,JTBの担当者は,きちんと連絡を入れてくれるので,安心して任せておける。今日の講義:プロジェクト運営上の問題点とその解決方法,意見交換会(ランチ),保健医療分野における技術移転の活動事例○,プロジェクトサイクルマネジメント(PCM)手法概要。PCMの講義で,プロジェクトの概要表やプロジェクトデザインマトリックス(PDM)が少し理解できるようになった。国際協力の事業運営と評価にPCMは欠かせない手法だとのこと。mawari.comは,6万ヒット目前。
 
5月30日(火):毎日だんだん暑くなってきた。市ヶ谷の坂を上るのが辛い。今日の講義:プレゼンテーションの実践(前編)○,パソコン研修パワーポイントコース。今更と思うが,アプリケーションもきちんと初歩から教えてもらうと,意外と使っていない機能が多くてためになります。プレゼンテーションをするときには,講義の結果,参加者が達成できる目標をきちんと設定し,確認することが大切とのこと。プレゼン実習の宿題が出たよー。
 
5月31日(水):今日で5月もおしまい。JICAの派遣担当Mさんにプロジェクト関係の資料を揃えてもらった。研修の方は,そろそろ選択講義や実習が増えてきて,大学に戻っても業務をこなす時間が足りないほど。今日の講義:救急救命法の講習○,異文化理解,病気の診断と応急処置と薬の選択について○。スリランカでは,内戦による難民も出てきたとのこと。政府発表と援助機関発表の数字に違いがあるのは,現在スリランカで行われている報道検閲も原因だとのこと。
 
6月1日(木):6月に入った。今日の講義:視聴覚器材研修(ビデオコース)○,プレゼンテーションの実践(後編)○。ビデオも,実際にホームビデオカメラを持たせられて,研修所内をうろうろとしながら撮影して,カット割りなどを学ぶのだが,ビデオ撮りは,ズームやパンニングはせずに,固定して撮るというのが基本とのこと。出来上がりを見ると確かにこの方が見やすく,納得。また,プレゼンテーションの実習では,実際に自分で10分の時間を与えられて,コースの参加者と先生に講義。終わった後,コメントしてもらうのだが,あがった割には,うまくできたようだ。スクリーンの前に立つと,場所によっては一部の人に見えなくなってしまうのに気がつかなかったのは,盲点だった。いや,体がでかいからね。任地のプロジェクトオフィスから連絡で,証明写真10枚ほど用意しろとのこと。いつ撮りに行こう?
 
6月2日(金):今日の講義:視聴覚器材研修(OHPコース),任国情報◎ 任国事情を説明してくださったN先生以上にスリランカのことをよく知っている日本人はいないのではないだろうか?分析も正確だし,スリランカに対する情熱も人一倍。不安が無くなったわけじゃないけど,N先生,ありがとうございました。英語研修のクラス分け発表。うーむ。これはどういう順番で並んでいるのだろう?

 

 

 

6月3日(土):予防注射も今日で最後。狂犬病(\6,500)の2回目。今日は一本だけなので,利き腕ではない方にショット。これまでの全ての注射は,同じ先生にしてもらったのだけれど,優しい女性の先生でした。お世話になりました。
 
6月5日(月):今日から語学がメインに。当然,英語を選択したのだが,一切日本語は使われないクラスということで,いつ当てられるかわからないため,気が抜けない。テキストがまた,山ほど渡された。今日は,午前と午後一人ずつの先生が担当として,講義を受けた。午前中は,Proposalの書き方について,イントロダクションと自分たちでトピックを決定するところまで(Mr.T)。午後は,英語のレトリックについて(Ms.H)。効果的な書類を書くためには,英語特有のレトリック,例えば,1段落には,メインとなるポイント(トピック)センテンスが1つだけあって,そのポイントをサポートするための説明があとに続くとか,言語によっては堂々巡りになり易いものもあるため,日本人や日本語の感覚で英語を使うのは,あまり効果的でないことがあるという点など。英語を英語のレトリックを使って相手に伝えると効果的な場合と,英語を単なるコミュニケーションの道具である共通の言語としてだけ認識し,レトリックは現地の言語や慣習に揃えるというテクニックもあるとのこと。奥が深い!
 
6月6日(火):健康診断の結果が送られてきた。恐る恐る開けてみたら,とりあえず派遣には問題がなさそう。異常値があることはあるが,これは思い当たる節もあるので,しばらく様子を見よう。今日の講義:午前中は,問題解決とミーティングの進め方(Mr.T)。午後は,プレゼンテーションについて(Mr.S)。日本語でも同じような講義を受けているはずなのだが,英語で聞くと,全く新しく感じるのは,まだきちんと理解できてないからだろう。クラス分けテストの点数も配布された。とりあえず専門家としての僕が必要とされている点数は,クリアしているのでほっとしたのだが,研修最後にもテストがあるので,そのテストで点数が下がらないようにしないと。講義や宿題でストレスを感じるのは,久しぶり。
 任国から日本側に専門家を要請するA1フォームという書類については,予め確認しておいた方がいいよとクラスメートにいわれた。確かに自分のJob discriptionについては,知っておくに越したことはない。
 
6月7日(水):大学には毎日戻っているのだが,今日のように朝寄ってから研修を受け,帰ってからまた仕事というのもだんだん増えてきた。宿題も出るようになったので,研修に行く前より帰る時間は遅くなっている。また,目の調子が悪くならないように祈るばかり。今日の講義:午前:問題解決型のミーティングの進め方,考え方。提案書の書き方,読者の設定とそれにあわせた提案書の作り方。(Mr.T)午後:英語のパラグラフの書き方,特にオピニオンを書くときの文章構成法。過ちを起こしやすい動詞の使い方や文法について(Ms.H)。
 
 スリランカでは,外国のニュースメディアに対する検閲はストップしたとのこと。国際的な支援を得るためにも,インターネットの時代だから印刷されたものだけ取り締まっても意味がないということに気がついたらしい。BBCやCNNなどのニュースでは,ややタミル側に寄っているという意見もあるので,バランスを取るためにも必要な措置だろう。と思ったら,コロンボでまた自爆テロが。わざわざ内戦の戦没者慰霊式典でやらなくてもいいのに。
 
6月8日(木):今日の講義:午前:提案書における問題点の書き方(Mr.T),午後:開発途上国における技術移転で,セミナーを依頼されたときのプログラムの作り方の例など(Mr.Z)。今日はあまり進展なし。A1フォームのコピーを送ってくれるよう,派遣担当部の担当者にe-mailで依頼。A1フォームは,本日中にFaxで送るとe-mailで返事が。
 
6月9日(金):もう何週間も英語のトレーニングを受けているような気がするが,まだ始まったばかり。あと2週間。今日の講義:午前:パラグラフにおけるトピックセンテンスの書き方と実践,陥りやすい単語の使い方の誤り2(Ms.H),午後:英語でのプレゼンテーション,導入からアウトラインまでを実習(Mr.S)。ポインターの使い方一つだって,難しい。またまた宿題。
 
6月11日(日):スリランカ政府が10日発表したところによると,9日政府軍が北部ジャフナ半島にあるLTTEの陣地を攻撃し,ゲリラ多数を殺害したとのこと。政府側は25人が犠牲に。LTTE側の被害は不明。JICAの派遣担当部から送られてくるはずのFaxは,まだ到着せず。
 
6月12日(月):JICAの派遣担当部からA1 FormがFaxではなくコピーが書類として研修所に送られてきた。A1 Formには,日本から派遣される専門家に希望する担当分野と範囲,年齢,職歴などが細かく書かれている。これによると,やや僕のできることより広いことが書かれているが,2カ月では無理だろう。午前中は,動詞および名詞の間違いやすいポイント(Ms.H),午後は,Problem analysis(Mr.T)。明日までの宿題のために,帰りは午前3時。うーむ。
 
6月13日(火):文法,語法は相変わらずめちゃくちゃで,正解にたどり着けないので,滅入ることしきり。1カ月やそこらでマスターできるものでもないことはわかっているのだけれど,気持ちばかり焦る。今日の講義:午前中は,コンピュータやオーバーヘッドプロジェクターを使ったプレゼンテーションの紹介とプレゼンテーションのボディ部分の実習(Mr.S)。午後は,名詞の語法の確認と今まで習ってきたことをふまえて,パラグラフ(段落)を書く練習(Ms.H)。
 

 

6月14日(水):JICAの語学研修で目指しているものは,「会話力」なんていう初歩のレベルではなくて,ネゴシエーションスキルや説得力のあるロジカルな英語で相手に伝えられるようになること。日本語だって難しいのに。今日の講義:午前中は,隣のクラスと合同で教室間のパーティションを開けて,"Environment"についてのワークショップのシミュレーション(Mr.T),午後は,JICAのプロジェクトなどで実際に任地で起きた問題について討論(Mr.T)。

6月15日(木):トピックセンテンスなんて,簡単に書けるわぃっ!なんて思ってたら,やっぱり甘かった。自分では自分の考えをきちんと書いているつもりだったんだけど,まだ全然身についていないや。今日の講義は,午前中がプレゼンテーションのボディの実習と質問の受け方,ジェスチャー,特に手の使い方や声の抑揚など細かい点にわたる注意など。ポインターは,レーザーポインターよりも棒の方が,使いやすいというのもきちんと理由を説明され,納得。午後は,名詞,動詞,副詞の正しい使い方など(Ms.H)。

6月18日(日):千葉のドンキホーテで,スリランカに持っていくための薬や蚊取り線香などを大量買い。確かに要らないものまで買ってしまうな。ここは。
 

6月16日(金):今日の講義は,午前中英文法のおさらいとパラグラフを書く練習など(Ms.H)。英語の勉強には,モニタリングが必要。モニタリングとは,単に「復習」をするということだけではなく,場に合わせた話し方,書き方をその場で考えながら実行すること。モニタリングを行わなければ,上達はあり得ないとのこと。Anxiety levelどんどん上昇中!なかなかいいたいこと,書きたいことが出てこなくなってきてしまった。午後は,AGENDAをミーティングやディスカッションをしながら作る練習の前半まで(Mr.Z)。あと,1週間。昨日から今日にかけていろいろなことが起きた。人生はこういうものなのかもしれない。

6月17日(土):さらに写真がビザの延長や向こうで仮の歯科医師のライセンスを取得するために必要とのことで,家の近くで10枚ほど証明書写真を撮ってもらった。こういうのも予め分かっているのだから,もっと最初の頃に伝えて欲しいなぁ。

6月19日(月):今日の講義は,午前中は,提案書の書き方のSolution部分とまたまたでてきましたcohesionのパターンについて(Mr.T)。午後は,金曜日の続きでアジェンダに従ってロールプレイングディスカッション(Mr.Z)。クラスメートの人達は,本当に流暢にしかも説得力をもちながら話すだけに,自分の英語がとんでもなく幼稚に感じて,かなり幻滅。携行機材と輸送機材のリストの提出がまだだったので,なんとか完了。

 

6月20日(火):今日の講義;午前中は,クラスメイトのファイナルプレゼンテーション3名(Mr.S)と午後は,プロポーザルライティングのイントロと結論部分の書き方,カウンターアーギュメントについて(Mr.T)。父親が入院。忙しいときには,忙しいことが重なるものなのかもしれない。家業は,カミさんにしばらく手伝ってもらうことになった。カミさんには,家の都合で,いつも迷惑をかけてしまうが,本当にありがたい。

6月21日(水):今日の講義は,午前中のみ。実際のJICAのケーススタディを元に,問題分析と解決策の提示を英語で。午後は,英語のファイナルテスト。クラス分けのテストより見た目3,4割難しい上に,窓の外では工事中。ヒヤリングの問題は,ことごとく聞こえなかった。これじゃぁ確実に点数下がっちゃうよ。あーあ。

6月22日(木):午前中は,英語でのファイナルプレゼンテーション(Mr.S)で自分の番が回ってきた。結局午前3時まで準備したが,発表用の材料まではできあがったものの,力つきて発表用原稿までは手が回らず,うろ覚えのままみんなの前に立つのも辛いので,格好悪いけどノートを見ながら発表。タイトルは,"Dissolution of dental alloys"。歯科用合金はどれも口腔内で溶出するといった内容。結局準備不足がたたって,ものすごい緊張。ああ,これでスリランカに行って,講義なんかできるんだろうか。午後は,すっかり肩の荷も下りたので,気持ちは楽に。プロポーザルのまとめと,ロールプレイング形式のプレゼンテーション(Mr.T.)。僕らのグループは,斜陽の某(架空)有名私立大学が,復活をかけて取り組むプロジェクトの提案。なかなか魅力的なものができあがったと思ったが,後で新聞やウェブで見ると,世の中は,もうちょっと先を行っているようだ。ま,いいか。他のグループは,タイの麻薬撲滅運動への提案,英語をより効果的に学ぶための提案など,興味を引くものばかり。なかなか面白い体験ができました。

6月23日(金):今日は,最終日。午前中は,最後に残った3名の英語によるプレゼンテーション(Mr.S)。こうやって,発表すればよかったのかぁと思っても,時すでに遅し。来週中に,自分のプレゼンテーションを一つくらいきちんとまとめて,スリランカに持っていけるようにしなければ。クラスの2/3は,JICAの英語検定試験に臨むため,午前中でお別れ。JICAの検定試験では,合格点に達すれば1級と2級の資格が与えられる。1級は,手当が20%アップ。2級は,10%アップ。これは3カ月以上派遣される場合に効いてくるので,自分の場合は,とりあえず関係なし。今回は見送りました。午後は,H先生による,最終講義。3週間の語学研修の間,いろいろと疑問に思った点などをきちんと説明していただきました。忙しかったけれど,かなり身になったのではないかと思ったのだが,英語の最終試験の得点は,なんとクラス分けの試験と全く同点。効果が出てくるのはまだまだ先? とりあえず,お疲れ様でした。語学研修の先生方にも,深く感謝申し上げます。

6月26日(月):プロジェクトに参加するために自分の専門分野で必要となるものをJICAの決められた予算枠内で,持っていくことができる。それが「携行機材」だ。ただしこの携行機材は,自分で使うものであっても,相手のサイトに置いていくモノという位置づけ。しかも申請してから,モノが任地に到着するのに1カ月半から2カ月くらいかかるというのんびりしたシステム。JICAが公的施設だから,入札などの手続きを経て,モノを購入するという手順を取らないといけないからだということなのだが,時間がかかりすぎじゃないだろうか。だからコンピュータなんかを買っても,自分で持っていくことはできないし,もちろん持って帰ってくることもできないので,いろいろとセットアップや安定させるまでの期間を考えると,とても携行機材に入れる気にはなれない。というのが口実で,新しくノート型パソコンを購入。もちろん自腹。その他に「輸送機材」と行って,すでに自分のもので,相手のサイトに行って,講義や研究などに使うものを,運んでくれるという仕組みもある。これは食べ物のような私物は送れないのだが,自分の病院で,もう使わなくなったり捨てる寸前の消耗品の類を,送ってもらうことにした。こういうものまで考えると,送り出される側の負担も結構なものに。輸送機材もJICAにただ送りつけるだけではなくて,通関の手続きなどがあるので,一つ一つ細かくリストアップして申請する必要がある。JICAとスリランカまでは専門の運送業者が来て,持っていってくれるのだが,リストはすでに先週送ったのに,まだ連絡がないので,しびれを切らして,電話してみた。今日中に詳細をFaxしてくれるとのこと。いや,いままで延ばし延ばしにしてきた僕も悪いんだけどね。 向こうで講義をすることになるようなので,ネタづくり。間に合うか?!

6月27日(火):派遣担当者から,輸送器材についての知らせを受けた。とある業者が僕の仕事場まで,品物を取りに来てくれて,そのままスリランカへ持っていってくれるようだ。JICAの事務所に送る必要はないとのこと。ということは,荷物のチェックや通関の手続きなども,その業者がやってくれるんだろう。明日連絡することに。しかし,まだビザができたという連絡がない。大丈夫とは言われているものの,さすがにちょっと不安になってきた。 派遣まで後,3日。

6月28日(水):JICAからここに送るようにと言われた業者までは,自分で適当な宅配業者に連絡して着払いで送らなくてはいけないことに気づく。ただ,通関などの手続きをしてくれる業者もJICAから連絡を受けていないとのこと。どうなってるのかな?とりあえず,手元にあった,輸送機材を送り出したので,ほっとする。スライド作りが終わらない!派遣まで後2日。

6月30日(金):午前中は,スライドの整理。なんとか自分の専門分野の材料関係については,まとまったが,この講義をするとしても,本当に彼らに必要な講義なのかどうかまでは,わからない。行ってみてから判断することにしよう。下手をするとセンセーショナルすぎるかもしれないし。午後は,JICAの本拠地ビルでうち合わせ。危機管理とスリランカの現状についてのブリーフィングを30分ほどまた受ける。パスポート(公用旅券)と航空券を渡された。 明日はいよいよ派遣。

 
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