1週間で使う現金がおよそ$20で済むのは,日本にいるときよりも現金が必要な場所が少ないこと,僕が買い物に行く回数も減っていること,また一番大きなウェイトを占めていた,図書代が減ったからです。日本のようにカード価格と現金価格が違うということもあまりないようなので,レジでも安心してカードが使えます。
サマータイムが終わってから1週間になりますが,娘はまだ時差ボケが治らないらしく,1時間早く起きてきては親を困らせています。また夜が来るのも1時間早まったので,急に夕方は暗くなるようになりました。夕食は,New ChinaのSweet and sour chickenと焼きソバなど。そういえば,日本は3連休なんですね。いいなぁ。紅葉が綺麗になってきました。
11月2日(日):ちょっと出遅れの感がありますが,冬物衣料の買い出しにChapel Hillから車で30分ほどのバーリントン(Burlington)にあるファクトリーアウトレットに行きました。正確には二つのセンターが隣り同士で接していて,結果的に60以上のショップが軒を並べていることになっているのですが,その規模はバスツアーも来るほど広くて店から店に移動するために車を使わなくてはならず,店の配置がわかりづらいのと知らないブランドが多いので店の名前を見ても何を売っているお店かわからないなど,RDU空港近くのTRIANGLE FACTORY SHOPSより効率は悪く,ちょっと古くささも感じてしまいました。まぁいろいろ買い込んだからいいけど。
夕食は,帰り道でケンタ(KFC)を。フライドチキンは,日本のより少し味が薄く感じました。日本と決定的に違うのは,胸肉とモモ肉の値段が違うことです。個人的には,モモ肉よりも胸肉の方が肉の付きや味のしみこみ方も良いのに,日本のケンタではチキンの種類を選ぶことができないので,袋を開けてモモ肉が入っていたときは,すこし損をしたような気がしていたのですが,やはりアメリカでは胸肉の方が少しだけ値段が高く設定されていました。たぶん重さで計算しているだけなのでしょうが,これは合理的です(ちょっと力説しすぎ)。サイドディッシュのマッシュポテトもコールスローもまともでした。
夜は,ディズニーのシンデレラ姫の新作ミュージカルをテレビでやっていたのですが,なんと黒人女性がシンデレラ役,王子はアジア系でした。人種差別をするつもりはないし,オリジナルは中国の話だという話もあるほどなのですが,歴史的考証から考えても黒人のシンデレラというのは,ちょっと無理があるような気がしました。最近のアメリカらしいですけれども。
11月3日(月):こちらのお店で買い物をすると,特別なお店以外では買ったものをなんでもかんでも大きな袋にどさどさっといれておしまいです。なぜかレシートもその袋の中に一緒に入れられます。過剰包装の日本に比べてあっけないですが,うちに帰ってきてから包装を開ける手間が省けるのと,多少は環境保護に参加している気になれるかもしれないという長所があるかもしれません。
ただ困るのは,人に何かプレゼントする時の買い物でもラッピングしてもらえない店が多いので,ラッピング用の包装紙とリボンなどを自分で買って包むか,お金を払って包装してもらわないといけないことです。そういえばこちらに来てからデパートは高いのであまり行かなくなってしまいましたが,日本ではヘタをすると中身よりもどこで買ったかが重要だったりして,デパートの包装紙をわざわざ取っておく人もいますよね。アメリカではデパートブランドの袋はあっても,包装紙が存在しないので,この手は通用しないと思います。
これから赤ちゃんが産まれる人や産まれた人には,Baby showerといって,周りの人が集まりちょっとした会を開きます。showerという単語には,見せるという意味とお祝いを浴びせるという意味をかけているようです。先日赤ちゃんが産まれた人へのお祝いの会でも,みんないろいろと工夫を凝らしたラッピングでプレゼントを渡していたので感心しました。ただそれも数分のことで,みんなびりびりに破って開けるのを見て,なんとなくもったいない気がしてしまうのは古い世代の日本人だけでしょうか?日本のデパートで店員さんが包装するのを,もうちょっと見ておけば良かったかなぁ。夕食は,ムサカ。
11月4日(火):外国人の僕たちにはあまり関係ないけれど,今日は全米200以上の都市で選挙が行われる日でした。
帰り道,キャンパスのかなり広範囲で停電のため,信号まで消えていました。大きな交差点では,車同士が相手の出方をうかがいながら,おそるおそる車を進めていました。日本では停電中の信号を見たことがないのですが,同じ電気系統なのでしょうか?ちょっと危険を感じました。
ESLでは,日本についてプレゼンテーションする番がまわってきたので,2週にわたって30分ぐらいずつ日本の紹介をしました。内容をかいつまんで書くと,日本の国土は,アメリカの約1/25,カリフォルニア州とほぼ同じ大きさ。人口はアメリカの日本の約1/2倍。人口密度は約15倍。緯度は,チャペルヒルと首都の東京が同じくらい,なんて事です。あとおまけで,個人的な意見ですが,外国人がアメリカで歯科医にかかるときは,人種によって歯の大きさ,角度,もちろん食生活も違うので,できれば同じ人種で同じ言葉もしゃべれるドクターにかかった方が,安心,でも同じ人種の患者さんだけを診ている人ではダメ。なんて話もしてみました。一緒に勉強しているESLの友人達からも興味を持ってもらえたようで,いろいろ質問も出て,ESLの担任D先生からも,大変良くできたとの講評を頂きました。ただし,LとRの音をきちんと区別するようにとのことでした。英語の道はまだまだ先が長そうです。夕食は,チキンクリームシチュー。
11月5日(水):チャペルヒルでは,タクシーはあまり一般的な交通手段ではありません。一日に1台見るかどうかというところです。バスは不便だし,もちろん通勤に使うような鉄道もありません。この辺では車をもたないで生活することは考えられないので,タクシーを利用するのは,ごく限られた人になるので台数も少ないようです。走っているタクシーは,けっこう年季の入ってそうなものが多く,何かあったとしてもあまりお世話になりたくありません。
また,相変わらず大学周辺では駐車スペースが深刻な問題になっています。大学の対策委員会としては,立体駐車場を作ると,1台の駐車スペースあたり10,000〜13,000ドルの建設費と年間370ドルの維持費がかかり,地下に作ればその10倍近いコストがかかり,それ以外に土地代や運営費用もかさむそうです。日本人の感覚だと更地の駐車場というのは,とてももったいない土地の使い方に思えるし,コストだって日本に比べればだいぶ安いし,四の五の言ってないでさっさとなんとかすればいいのにと思うのだけれど,コスト至上主義と合理主義の接点はなかなかみつからないようです。夕食は,あさりのグラタン。
11月6日(木):午後から雨が降りました。こちらの人は,日本よりも雨が少ないことと,車に乗って移動することが多いことからか,傘を持ち歩きません。ちょっとぐらい濡れても平気だし,パーカーのフードをかぶればいつまででも歩いていられるようです。お店に行って傘を買おうとしても,日本のデパートのように広いスペースをとって傘が売られているようなことはありません。ウォルマートでも,約50cm角のスペースしかありませんでした。でもよく探せば折り畳み傘も売っています。夕食は,ツナだんごのイタリア風煮込み。チャペルヒル周辺のお買い物処をまとめてみました。
11月7日(金):アコードが7,500 mile(約12,000 km。およそ日本←→チャペルヒルの距離)を越えたところで,インパネのMaintenance requiredのランプが黄色から赤に変わってしまいました。まだ特に異常はないのですが,初めての点検に出しました。車の購入時にもらったオイル交換のクーポンを渡し忘れて20ドルの損。まぁいっか。日本では当たり前になった車のディーラの土日営業は,こちらではそうでもないようで,わざわざ平日に行かないといけないのはちょっと不便。紅葉がだいぶ進んできました。この週末がチャペルヒル周辺でも最後の紅葉狩りのチャンス。
夕方から隣の研究室の人たちとCarolina Breweryで飲み会。店の中に大きなサーバータンクがおいてあったりして雰囲気もなかなかです。自慢の地ビールを美味しくいただきました。地元の人達も明日のカレッジフットボールシーズンの山場,対フロリダ州立大学戦を肴に盛り上がっていたようです。
11月8日(土):今日は,UNC対フロリダ州立大学とのフットボールの試合が夜7時30分から行われました。ちょっとどんな様子かなぁと思って,3時頃にキャンパスの中をドライブしたら,もう待ちきれないでうろうろしている人達が,いること,いること。スタジアムまでの道には"I NEED TICKETS!"と書かれた札をもった人が何人もいて,すごい熱気でした。チャペルヒルのスタジアムまでは,みんな車で応援に来るのですが,特にTar Heelsのファンは,車の左右の窓ガラスとピラーの隙間から角(つの)のようにカロライナブルーのUNCマークが付いた旗を突き出して運転しています。今日は,わざわざフロリダから来た車もいつもより多く見られました。残念ながら試合の方は,力の差が歴然としていて3-20でUNCが負けてしまったのですが,あれだけ町をあげて応援していたのでみんなの落胆ぶりが目に浮かびます。
夜,アーカーンソー(Arkansas)大学のY先生夫妻が遊びに来てくれました。アーカンソー州は,ノースカロライナのすぐ西にあるテネシー州の隣に位置し,現大統領のクリントンの出身地です。夕食は,豚バラ肉のマーマレード煮,アーティーチョークとポテトオーグラタンなど。
11月9日(日):Y先生夫妻をチャペルヒル周辺に案内しました。キャンパスは,車で10分ほどで案内できてしまうので,僕たちもまだ行っていなかったデューク(Duke)大学にも足を運んでみました。Dukeは,アメリカでも有数の私立大学で,医学部,病院,ビジネススクールが優秀なことから,日本人もかなり留学しています。ちょうど時期も良く,落ち葉が舞い散るDuke Gardenや大学のシンボルでもあるチャペルを見てまわることができました。アーカンソーのリトルロックよりは,こちらの方がだいぶ都会だそうです。しゃべられている英語もだいぶこちらの方がわかりやすいとのこと。
夕食は,Mandarin Houseで中華料理のコース。4人用コースを注文したのですが,いつも通り量が多くて半分くらいは「お持ち帰り」になりました。
日本からMacOS8を送ってもらったのでインストールしてみました。ppp接続の設定を紙に控えてからインストールしなくてはいけないと注意書きにも書いてあったのですが,これってすごく不便。たしかにインストール後インターネット環境を設定し直さないといけなくなり,しかもわけのわからない設定用プログラムがたちあがるため,実際に何がおこっているのか把握しづらく,そのうえうまくインターネットに接続しなくなってしまったので,最後は手動の力技でなんとか環境を回復しました。あー疲れた。あまり初心者向けで自動処理される部分が多くなっていると,かえってわかりにくいこともあるようです。僕のMac(Powerbook3400)のハードディスク内にはConfig pppやらpppやらインターネット接続やらわけのわからないコントロールパネルや小さなアプリケーションが散乱しています。Macでppp接続をするときのお薦めコントロールパネル類と正しい設定方法をどなたか教えて下さい。でも,MacOS8のおかげか,妙なエラーはなくなり,安定性はかなり向上したようです。
11月10日(月):こちらで留学している日本人の子供は,日本にいるときより英語に触れている時間がかなり長くなるため,日本語の発達はどうしても遅くなるそうです。日本語は,両親といる時と日本人の子供と遊ぶ時しか使いませんし,デイケアやプリスクール,テレビでは当然英語が標準言語になるので,うちの娘(2歳弱)を見ていても日本語よりも英語の音が多く聞こえてきます。そんな娘もなんとか日本語で2語文を話せるようになり,英語の歌も2,3小節は歌えるようになりました。こちらでの生活が長い5,6歳の日本人の子供になると,英語を母国語とする子供と遜色なく,親よりも上手に英語をしゃべるので感嘆させられます。夕食は茄子とひき肉のカレーライス。
11月11日(火):UNCでは無料の学内新聞The Daily Tar Heelが,ウィークデーに毎日発行されています。割としっかりしたものなので,これを読んでいると大学の動向やイベント,事件などが少しわかってきます。大きなニュースがあった後などは,あっと言う間に品切れになるので,どうしても欲しい場合は早めに新聞のベンダーから取っておく必要があります。
今日は,U.S.Newsが発表した大学ランキングについて,UNC側が抗議したという話題が載っていました。このランキングは,かなりの受験生が志望校の参考にするため,大学の営業サイドからすると無視できない影響力があります。今回のUNCの抗議の根拠も,ランキングの決定基準や,情報の入手法が不明朗なため,各大学の実状があまり反映されていないので,もっと公正な手段で調査して欲しいということのようです。まぁ,全米で27位にまで落とされちゃ,文句のひとつも言わないとね。ちなみにUNCの歯学部のランキングは,こちら。
MacOS8の不具合がもうひとつ見つかりました。ATOK8では,半角でのアルファベットの入力がJISキーボードの表示通りになりません。メーカーから解決法も発表されているようなのですが,万全でもないようなので,ATOK11の発売まで待つことにします。夕食は,カルボナーラスパゲティ。
11月12日(水):日本からアメリカに持ってきた方がよいと思われるものは,けっこうたくさんあるので,そのうちまとめるつもりです。なかでも最近便利に使っているのが,日本から送ってもらったデジタル百科事典(マイペディア97)です。アメリカに来て「外国人として」暮らすというのは,日本のこと,アメリカのこと,その他の国のことを知るよい機会になります。一緒に働いている中国人と「天安門事件」のことが話題になったら,生々しい映像でおさらいができるし,ボスがユダヤ人なので,ユダヤの関連項目から基礎知識も得られます。アメリカにいるさまざまな人種のバックグラウンドを知っておくと,その人の生活の規範を知ることができるので無用のトラブルを避けることもできるかもしれません。同じものをインターネットで探すことも,ものによっては不可能ではありませんが,費用がかさんだり,意外と手間がかかりますし,バイアスのかかっていない情報をみつけることは難しいと思います。百科事典は付け焼き刃にはもってこいです。→日本から持ってくると便利なものへ
夕食は,鳥キムチ。なんだか円安が進んでいます。でも僕らが日本を出る1カ月前と同じレベルなので,単に出国時が一番良かっただけなのかも。
11月13日(木):健康を必要以上に気遣うアメリカ人にとっての殺し文句は,食べ物では,Low Fat(低脂肪),Low Sodium(低ナトリウム),石鹸関係では"Antibacterial(抗菌)","Antiseptic(消毒)","Deodorant(脱臭,消臭)です。日本でも最近は抗菌ボールペン,抗菌ブラシ,抗菌下着やら,抗菌グッズが流行り始めていますが,アメリカでもまるで判で押したように,どのハンドソープにもこれらの単語が印刷されています。余計なお世話ですが,あんまり汚いものを避けすぎると,かえって免疫力や自然の抵抗力が落ちたりするのではないかと心配してしまいます。健康に関して,アメリカ人には「ほどほど」という言葉がないようです。夕食は,骨付きカルビ。
11月14日(金):ここのところ2,3日雨模様だったので,道の落ち葉もだいぶ多くなってきました。落ち葉を吹き飛ばすブロワー(Blower)の作業をしている人たちも忙しそうです。Blowerは,ガソリンエンジンのものと電気のものがあるようですが,やはりパワーはエンジンの方が大きいようです。
日本では,うちや店の前の歩道の落ち葉は自分で掃除をするのが普通ですが,こちらでは公共の仕事として人を雇って掃除をさせています。うちのアパートでも芝刈りと花壇の花の交換などをこまめにしていて,外観はいつも綺麗に整えられているのでとても気持ちよく暮らせます。明らかにこういった職種では,人種が限定されていますが,こういうちょっとしたことでも,雇用の機会を増やすのはとてもいいことだと思います。夕食は,ファミレスのBob Evansで,グリルドチキンやミートローフなど。
11月15日(土):今日は午後から,車で約1時間半ほど離れたアシュボロ(Asheboro)にあるNorth Carolina Zoological Parkへ行ってきました。大人$8,2歳〜12歳までの子供は$5。ここはクリスマスの日とひどい天気の日以外は毎日開園しているそうです。
行ってから気がついたのですが,もっと早い時間から行くべきでした。この動物園は,とても広くて2,3時間では見切れません。しかも11月からは閉園時間が4時に早まっていました。気を取り直して今日のところは,ライオンやキリン,象やサイのいるアフリカゾーンだけ見て帰ってきました。特に象やサイのいるエリアには,かなり広い平原が広がっていて自然な状態に近づける努力をしているので,動物達も日本の動物園より多少幸せかもしれません。
また,夏は暑くて行く気になれなかったので秋を待っていたらあっと言う間に寒くなってしまって,ちょっと失敗。もうちょっとチャペルヒルから近ければいいのに。この日だけで200マイル(約320km)走行しました。夕食は,花神で寿司など。今日でこちらに来てから丸5カ月になりました。
11月16日(日):日本サッカーチームがフランスのワールドカップに出場できることになりました。日本はすごい騒ぎのようです。RealAudioのラジオ放送だとトラフィックが重そうなので,日刊スポーツのホームページをときどきreloadして応援してました。ここと朝日新聞は,リアルタイムの速報性が高かったようです。この日は,日刊スポーツが500万ヒット,朝日新聞は800万ヒットだったそうです。
今日は,渡米5カ月目にして初めて散髪に行きました。なんとなく面倒で行かなかっただけなのですが,たまたま1ドル OFFのクーポンが手に入ったのと,さすがに前髪あたりが鬱陶しくなってきたので,ダーラム(Durham)のリージェンシープラザ内にあるスーパーカットという男女OKのお店に行ってみました。
他のお客さんを見ているとけっこう細かく注文をつけていましたが,僕はアメリカの床屋さんでの作法を知らなかったため,担当者が持ってきた男性ヘアモデルの載った本から適当なのを選ばせて,それを席の前の台に広げたままで作業が進められました。ハサミと2種類の電気バリカンを使ってわりと丁寧に刈ってもらえたようです。首に巻くタオルや散髪後のシャンプーもないため,切り落とした短い髪がシャツの中に入って,ちくちく気になりました。まぁチップも入れて$9だから,あまり多くは望めません。アメリカ人の男性は,比較的短く刈り込んでいる人が多く,髪の毛が伸びているのは,外国人の方が多いようです。日本語で「床屋」というのは,最近は差別用語になっているのだそうで,理髪店というのが望ましい用語なのだそうです。こうなってくると「歯医者」ってのも,一般の人からはさん付けか歯科医と呼んでもらえるように頑張らないといけませんね。夕食は,残念ながら撃沈したので書けません。
11月17日(月):今日の日本のニュースで驚いたこと。なんと10年も先の2007年を目途に,日本でもテレビ放送の全番組に字幕が普及するように目指すとのこと。これがまたリストラ対象の郵政省の音頭でというから先が思いやられます。アメリカでは約70%のテレビ番組に字幕(キャプション)がつけられているそうです。生番組や映画,映画の中の歌であってもキャプションがついています。日本で現在行われている文字放送とアメリカのクローズドキャプションに互換性があるのかどうか知りませんが,ただでさえ日本は遅れているのに,著作権,各種規制や各省庁との折衝などのためにさらに10年もかけるのは,バカげていると思います。もちろん,何もしないよりもましですが。
今日はビデオデッキを買おうと思って,いろいろ店を見てまわったのですが,売れ筋のまともなビデオデッキの値段は,$150〜200前後で$300以上のものはどの店にもありませんでした。日本だと高いものは,20万円を越えるものもあるのに,この差はどこからでてくるのでしょうか。夕食は,日本にいる僕の友人のレシピでワイルドライスのキャセロール,ペンネサラダなど。けっこういけます。
11月18日(火):今朝起きたら,零下3度でした。湿度は40%,鼻の中が乾くので,加温式の加湿器を買いました。$20。これからは水もたくさん飲むように気をつけないといけません。
今日,トライアングルエリアでは,昼食でも夕食でも,決められたレストランで外食するとその代金の10%が貧しい人の食料費にチャリティとして充てられるとそうです。これは,サンクスギビングやクリスマスを前に,みんなが祭日を温かい気持ちで過ごせるようにと1989年より始まったキャンペーンだそうです。レストランによっては,この日の売り上げがいつもの3〜5倍になることもあるので,そういった場合は,店の自主的判断で,売り上げの50%を寄付したりもするそうです。アメリカでは助け合いの精神が,庶民レベルで浸透しているのには,いつも感心させられます。夕食は,チキンとほうれん草のマヨネーズ焼きなど。Yahoo JAPANに「まわりのアメリカ」が登録されました。
11月19日(水):以前にも書きましたが,UNC-CH(ノースカロライナ大学チャペルヒル校)では,実に効率的にコンピュータネットワークが構築されています。大学(College)の新入生の大半は,学生寮に入寮するとのことで,その寮の各部屋からも学内のLANに接続できるようになっています。学内の通知は電子メールが使われ,学生でも教官でも自由に学部全体に向けて発言することが可能ですし,学内MLも活発です。標準のWeb BrowserはNetscapeで,共用のコンピュータからでも,個人毎にbookmarkや各種設定,メールなどを保存することが可能です。
なんと来年の歯学部の新入生からは,各自,大学から$4,000のコンピュータを必ず購入し,かつ毎年保守に$1,000払わせられるようになるそうで,これはさすがにちょっと行き過ぎな気がします。そこまで徹底させられるほど,どの教官もコンピュータを使いこなしているとはとても思えません。
今日は,「学生には教室内での飲食を禁止しているので,教官会議の場でも,示しがつかないのでこれに準ずるように」というメールが来ていました。こちらでは,コーヒーやお菓子を飲み食いしながら軽いミーティングをするのはごく一般的だし,学生が教室内で食べ散らかしたりするのは,日本もアメリカも似たようなものだと思うのですが,教官にも協力を要請しなくてはいけないのは,いかにもアメリカらしいなぁと思わず笑ってしまいました。
夕食は,レバノン風ひっくり返しごはんとプロヴアンス風カリカリハーブポテト。
11月20日(木):こちらのカフェテリアでは,日本ではあまり飲む機会のないようなヘーゼルナッツやフレンチバニラなどのフレーバーのついたコーヒーが人気のようです。コーヒー通にしてみれば,邪道なのかもしれませんが,なかなか良い香りがします。
またコーラなどのソフトドリンクの小型ペットボトルを持ち歩いている人もよく見かけます。車の運転中にも飲めるように,ドリンクなどが置けるようなトレイが必ずついているし,テイクアウト用のコーヒーのカップにつける蓋には,小さな穴が開いていて,ここからすすれるようにしてあります。またかき混ぜる棒は,日本だとちょっと洒落たプラスティックのマドラーが付いているところですが,こちらでは100円アイスの心棒を少し薄く細くしたような,単なる木ぎれの棒を使います。車専用のマグカップも売られています。ソフトドリンクは安いところだと,350cc缶6本を$2位で売っています。
僕らも乾燥を避けるために日本にいるときよりも水分を取るように気をつけています。でも普通のソフトドリンクではカロリーオーバーになるので,人工甘味料のを飲むようにしていましたが,この人工甘味料も体に良くないと言われ始めたので,最近は水やお茶を飲むようにしています。
飲物関係で便利だなと思ったのは,ビール瓶などで王冠に→が書かれているものは,わざわざ栓抜きを使わないでも,ひねって開けられることです。夕食は,アスパラガスとゆで卵のクリームキャセロール。
11月21日(金):ESL(English as a Second Language)クラスでは,英語そのものを教えてくれるだけでなく,日常生活に即した話題を取り上げて,対応の仕方やものごとの仕組みなども教えてもらえます。また,一緒のクラスには,コロンビア,ベネズエラ,中国,フランス,ドイツ人など,かなり国際色が豊かなので,日本にいたらまず知ることができない国の興味深い話題に触れることもできます。その中のひとりと話していたら,「現金は使わない方がいい。アメリカに来たら,お金を持っていても,まずローンを組むんだ。」どうしてか?と聞くと,「きちんと返していけば,credit(信用)ができる。現金で払ってしまえばcreditはできない。」なるほどと納得させられました。また「自分の国では,高価なものを買おうと思ったら,欲しいと思ったときに,借金をしてでも買うんだ。何故かって?1カ月後にはさらにインフレが進んで買える値段じゃなくなっているからさ。だから,みんな借金をするんだ。それがまた問題なのだけれど。」
夕食は,Neo-Chinaで,Duckとブロッコリのあんかけ焼きソバ,エビとホタテの炒めものなど。山一証券が倒産しちゃいましたが,日本経済の先行きは大丈夫なのでしょうか?
11月22日(土):来週は,Thanksgiving Day(感謝祭;11月の第4木曜日),そして12月に入るといよいよクリスマスと,ホリデーシーズンが近づいてきました。大学でも来週いっぱい休みをとる人も多く,スーパーでは,Thanksgiving用ターキーの予約販売も始まり,まわりはなんとなくソワソワしています。行き交う人達の挨拶には"Happy Thanksgiving"なんてのも聞かれます。
モールやショッピングセンターでもすっかり緑と赤と白のクリスマス用のデコレーションに変わりました。今日はラーレイのシビックセンターで開かれているクリスマスフェアー(Carolina Christmas Show)に行ってきました。広い会場にところ狭しと,クリスマスツリー,オーナメント,ギフト,お菓子,衣類,ありとあらゆるクリスマスへ向けての商品が展示,即売されていました。
夕食は,クラブツリーバレーモールのフードコートのHector'sでGYROとチーズステーキサンドなど。世界で最も有名なラップトップが来る!なんて張り紙があったのですが,コンピュータではなくて,子供がサンタの膝の上で写真を撮るイベントでした。
11月23日(日):今日は,チャペルヒルから車で約1時間のスミスフィールド(Smithfield)という町にあるFactory Stores of America Outlet Centerに行ってきました。規模は,バーリントンと同じくらい(60軒以上)ですが,店が駐車場を取り囲むように整然と並んでいるので見やすく,それぞれの店も新しく綺麗なので,ややこちらの方が日本人向きかも。日用雑貨ならなんでも揃うすっごくでかいCarolina Potteryという店や,Nike, GAP, Royal Doultonなどに興味があれば,ここまで行く価値があるかもしれません。それ以外だったら,RDU空港近くのファクトリーアウトレットで用が足ります。一般にファクトリーアウトレットは,専門店やデパートよりは多少安いようですが,ブランドにこだわらなければ,ウォルマート(WAL★MART)やKmartのようなディスカウントストアの方が,もっと安いものを見つけられると思います。日本はまた3連休ですね。夕食は,スパゲティスクワッシュ,マーボー豆腐。
11月24日(月):こちらの研究室内には,各部屋に2,3個ずつ白いボードが壁に取り付けられています。これに水性のサインペンで,ちょっとした実験計画やディスカッションのメモなどを書いていきます。日本の大学では黒板の方が一般的だったので,最初は目新しく思えましたが,白墨の粉が飛ばないし,近くで見る分にはチョークよりも視認性もよく,書きやすいので便利に思えます。黒(白)板拭きが見あたらなければ,とりあえず指でふき取ることも可能です。ガラスやX線フィルムなどの滑沢な面に書かれた水性サインペンのインクは,アルコールでふき取ることもできます。水性サインペンを改めて見直しました。
また,研究室の外側の壁には,かならずその研究室で発表した論文の別刷りや学会発表のポスターや実験結果などが,これみよがしに張り付けられています。こうやってこちらの人は自分をアピールしていくのですね。夕食は,ミラノ風仔牛のカツレツなど。
11月25日(火):各スーパーでサンクスギビング用七面鳥(ターキー)の引き渡しが始まりました。もちろん生きたままではなくて,絞めて羽を抜いて丸ごとで袋に入っています。うちで買ったのは一番小さいサイズ,12ポンドで$20というもの。ターキーは北米原産のキジの仲間で,鶏に比べて成長がゆっくりなので出荷できるまでには手間がかかるのだそうです。
今日は,家内が通っているInternational Wives Groupを主催している教会のサンクスギビングディナー会に招待されました。もともとサンクスギビングというのは,アメリカに逃げてきたピューリタン達が,アメリカ原住民であるインディアン(Native American)に大陸での生活のノウハウを教えてもらい,生き延びられたお礼を兼ねて,彼らを招待して秋の収穫を祝ったのが始まりだったそうです。南北戦争後の1863年にリンカーンが国をひとつにまとめ直すために国の祭日としたあたりから,次第にホリデーシーズンの始まりとして,また宗教的意味あいも濃くなり,全国的に重要な行事になったそうです。UNCの大学生たちも1月初旬までお休みだそうです。ディナーは,ターキーハムのグレービーソースがけなど。ごちそうさまでした。日本では,宗教的バックグラウンドが全く違うとはいえ,こういうように地域の外国人を歓待・サポートする機会がないことを,少し淋しく思えました。
11月26日(水):今日は,一足早いですが,家内がアメリカのサンクスギビングディナーに挑戦しました。サンクスギビングの料理は,日本のお節料理のようにおきまりがあるそうです。スーパーなどでも各料理のレシピを印刷して配っていますが,まずなんといっても,中にスタッフィングしたローストターキーとグレービーソース。フレッシュなターキーは料理した後も,肉がうすいピンク色をしているのだそうで,冷凍ターキーと見分けることができます。それとドレッシングと呼ばれる,パン粉,タマネギ,セロリ,ハーブ,卵などをちょっと水分が残るように焼き固めたもの,スウィートポテトキャセロール,コーンプディング,クランベリーソース,パンプキンパイなどが,テーブルに並べられました。昨日と今日のスーパーマーケットの混みようったらなかったそうです。ジェロ(ゼリー)のコーナーでは,クランベリージェロのところだけすっかり無くなっていたとか。
レストランやホテルなどでも,この時期だけサンクスギビングディナーを出してくれるところもあるそうです。一般の家庭では,たいていこの日だけで食べきれないので,2,3日ターキーが続いたりするそうです。
11月27日(木):サンクスギビングの話題が続きますが,今日がサンクスギビングデーです。アメリカの祝祭日には,日付ではなくて何月の第何曜日と決められているものが7つあり,そのうちのひとつ,サンクスギビングデーは,11月の第4木曜日と決められていて,しかもなぜか金曜日もお休みになるので,今日から4連休です。久々の連休なのでほっとしています。
今日は,日本のお正月の時のように,毎日営業しているところも,休みになるところが多いので,今日営業するお店は,いつもの10倍くらいお客さんが来るため店員も多めに配置するようです。日本でも連休を作るためにいくつかの祭日を決まった日付ではなくて,月曜日(ハッピーマンデーというらしい)に移すことになりそうですが,例えば月曜日だけアルバイトしている人などは,月給制でなければ影響が出そうだし,早く決めないとカレンダー屋さんも困りそうです。とはいえ,僕らの心配の種は,なんといってもここのところの円安です。
夕食は,隣のコンプレックスに住んでいるW夫妻に招待されて,サンクスギビングディナー。ターキーは,午前中から彼が仕込んでいたそうで,とても美味しくいただきました。
11月28日(金):アフターサンクスギビングセールと称して,今朝は6時から営業を始めるお店がたくさんあります。しかも特別セールは,午前11時まで。確かに通常よりもかなり安くなるものもあるので,セールをやっているお店は,日本のデパートの初売りのようなものすごい混雑でした。僕たちはこれでプラスティック製のクリスマスツリー(約180cm)を買いました。
また今週あたりから,ハロウィンのかぼちゃ売りと同じように,生のモミの木を道ばたで売る店が次々とオープンしています。これらは使い捨てなのでプラスティック製のよりも安く,香りも良いので,毎年買う人も多いようです。でも枝振りの良いものを選ぶのが大変そうです。そういえば,サウススクエアモールにも巨大なクリスマスツリーがいつのまにか立てられていました。
今日は休みなのですが,少し大学で仕事をしました。さすがに誰も研究室にはいませんでした。夕方からは,日本からチャペルヒルに研究・打ち合わせをしにいらっしゃっていた医科歯科大学のO先生とH先生をわが家にお招きしました。最近の日本の様子や古巣の様子が直接聞くことができたので大変有り難かったです。内容は,豚バラ肉のマーマレード煮など。
11月29日(土):今日は,午前中はゆっくりして,午後からニューホープコモンズ(New Hope Commons)にあるパーティ・シティ(Party City)というパーティグッズのお店にまず行きました。日本でも東急ハンズなどにコーナーがありますが,ここはそれだけで店を開いているだけあって,見ているだけでもいろいろと楽しめます。
こちらの人は,子供のBirthday Partyなどはかなり気合いを入れて開くので,それの準備のための飾りや風船,友達に持って帰ってもらうためのお土産グッズなど,また60歳のバースデーグッズや退職パーティグッズなどのコーナーなど盛りだくさん。
そのあとBarnes and Nobleという本屋に行きました。この本屋は,店内もシックで広く,コーヒーを飲むスペースや書架と書架の間に椅子が置いてあったりして,ここだけで半日つぶせるようなところですが,このような大型チェーン店が増えることにより,従来からの地元の味のある本屋さんが,次々とつぶれていくのを惜しむ声もあります。
夕食は,こちらで家内がお世話になっているF家に招待されました。ご主人が玄人はだしの料理上手で,目でも舌でも堪能させてもらいました。もうクリスマスのイルミネーションで飾った家がそこここに見られるようになってきました。
11月30日(日):アメリカの歯学部では,来年10月に入学するための試験がもう始まっています。詳しい仕組みは,そのうち書くつもりですが,面白いのは,面接試験(Interview)です。UNCでも教官2人と歯学部生1人それぞれもち時間30分,計1時間半におよぶ試験が筆記試験とは別の日程で行われます。日本の僕の大学でも入学試験と同時に面接試験をやってはいますが,長くて10分,3人の教授の前での面接なので,だいぶ様子が違います。こちらの歯学部の受験生は,最低でも生物学系のCollegeを終了見込みのちょっと大人の学生なので,日本の18やそこらの人生の目標も決まってないような学生に比べたら,自ずから意気込みも異なるので面接で尋ねることもたくさんあると思います。また,なぜ学生による面接もあるのかと受験生のA君に聞いたところ,自分たちの仲間として認められるかどうか,その大学のカラーに合うかどうかを見るのだそうです。また酒は飲むか?なんて聞かれたときも,面接官役の学生が酒を飲むかどうかによってその受け取り方が違うのでどうやって応えたらよいか,かなり迷ったそうです。UNCでは良い学生を入学させるのに一生懸命です。
夕食は,ターキークリームシチュー。11月もあっという間に過ぎていきました。ご愛読ありがとうございます。日本も寒くなってきたと思います。みなさん風邪にはお気をつけ下さい。
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