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料理を美味しく綺麗に撮影するためのレッスン その4「食欲を写し込む」

こんにちは。ハラヘリフォトブロガーのHAMACHI!(@HAMACHI!)です。
「料理を美味しく綺麗に撮影するためのレッスン30」と題して,30日間で,料理写真を撮るときに,どんなことを考えて,何を実行してきたかをまとめています。無料で読めます。

第3回目は,良い場所を選ぶでした。

第4回目のレッスンは,
4.食欲を写し込む

食欲を写し込む

食欲を写し込むための写真撮影論
富山県産シメサバのカルパッチョ

「食欲なんて,見えないものを写せるのか?」って思われるかもしれませんが,写真は,撮影者の気持ちが入るものです。
なので,「美味しそう!」って思いながら,ちょっと声に出しながら,撮影すると,気持ちが伝わる写真になります。これ,ホント。

カメラって機械だし,機械が撮るものに,気持ちなんか写るわけがないと,まだ思われるかもしれませんが,同じ被写体を違う人が撮れば違う写真になります。自分が美味しい,美味しそうって思った瞬間を切り取るようにしてみましょう。

じゃ,食欲を写し込むって,具体的には,どうやるのかというと,
「美味しそうに見える部分を探す」ことです。

例えば,
う巻
この「う巻き」

美味しそうに見える部分は,
う巻
このあたり。

鳥良商店 チキン・チキン定食
このキチンカツ・唐揚げ定食の美味しそうな部分は,
鳥良商店 チキン・チキン定食
このあたり。

松阪牛極上ロースのタリアータ 松坂牛は誤記である
極上牛ロースのタリアータは,これだけでも美味しそうですが,
sirloin Matsusaka beef
箸で掴んで寄ってみると,より,美味しそうなところが見えてきます。

なによりも「美味しそう!」って思って撮ること,これが「食欲を写し込む」ために,けっこう大切。
で,どこが美味しそうって思ったのか,ちょっと冷静に分析して,その部分に寄ってピント合わせをすると,美味しい部分がより浮かび上がってきます。「何を撮りたかったのか?」「何を伝えたいのか」を写真にすることです。

どこを撮ればいいの?という問いに対しては,
「美味しそうに見えるところ」が答えになります。

焼き芋

「感覚」の話,「精神論」的な話に聞こえるかもしれませんが,料理という被写体へのリスペクト,料理を作ってくれた人への感謝の気持ちがあると,きっと料理の美味しいところが見えてくるはず。
そうすると,いいかげんなシャッターの切り方はできなくなるはずだし,構図や切り取り方も変わってくるはずです。

DSCF5080
このチャーシュー麺とチャーハンセットの写真は,とても説明的な写真です。
記録としては,これでOKかもしれません。
ただ漫然と料理を撮っても美味しそうにはなりません。

でも,自分が「美味しそう!」って思った部分は,
DSCF5076
このチャーシュー。
DSCF5081
このチャーシューなんです!
って撮ると,伝わります?

他の人の写真を見て,美味しそう!って思ったら,その時も,「どこが美味しそうに思えたんだろう?」って思って,写真を見直すと,次の写真を撮る時につながるはず。

生ハムのサラダ仕立て(えびすや風)
もちろん答えは1つではありませんし,それは,人によって変わってくるものです。

感覚の話かもしれないけど論理的に分析すると,美味しそうに見える料理の美味しそうに見える部分を探す,切り取る作業は,「美味しい料理写真」のとても重要なポイントになります。
できるだけ料理に近寄って,画面からはみ出るくらいに大きく料理を写し込むと,背景の雑然とした部分が排除されることにより,写真が整理されて,臨場感のある,シンプルに訴えかけてくる写真になります。

和牛タコス包み Japanese beef tacos wrap
色味や光の向きなどは,その後でもかまいません。自分の視線,視点で,料理を美味しさが表現されている部分を探して撮影してみてください。食欲を写し込むには,ちょっとでもお腹が空いている方が良いかもしれませんが,盛りつけや料理の色で食欲が刺激されたら,それを写真にしましょう。

SNSウケを考えると,一般的な「美味しそうな餃子」のイメージと,
八田與一 薄皮與一餃子
自分の「餃子」の写真のイメージが,ある程度一致すると,「美味しそう」って思ってもらえる写真になる傾向はあるようです。なので,多少あざといかもしれませんが,料理写真を見る人がその料理に対してどんなイメージを持っているのかを意識して撮影すると,イメージの一致によって,「美味しそう」「食べてみたい」が発生することになります。

Yakitori Miyagawa lunch, Tokyo 20
「食欲」の感覚を写真として切り取って,それを見てもらった人にも「美味しそう!」って思ってもらえたら,最高ですよね。

6年ほど前に書いたこの記事も参考になると思います。

料理のどこに食欲が刺激されたのかを瞬間分析して,寄って,切り取って,特徴を捉えて,そこにピントを合わせて,撮ってみてください。

第5回の記事に続きます。

ブログやTwitter,Facebookの写真を,もうちょっといい写真にしたいなと思っている方に,その方に合った撮影の仕方,カメラの使い方などをアドバイスしつつ,写真が楽しく上手になっていく一対一のレッスンや,レストランなどの店舗での料理撮影もお仕事として承ります。
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