RICOH GR IIIのリングキャップの「逃亡」と「攻防」

RICOH GR IIIを，ポケットからとりだした瞬間，目の前をコロコロコロっと，黒い輪っかが。

ここのところ，何回かそんな事が続き，「あ，来たな。」と思いました。

そうです。RICOH GRの伝統的特徴でもある，「リングキャップの逃亡」。

僕は，このリングキャップが外れて，紛失する経験を，APS-Cサイズセンサーを初搭載したRICOH GR初代，2代目とも，しています。

なので，今年の横浜でのCP+のタッチアンドトライの時も，真っ先に係のスタッフさんに聞いたのが，「リングキャップの部分，キツくなってます？」でした。スタッフさんの応えは，「以前と変わらないと思います。」でした。

いや，ほんと，かなりたくさんのRICOH GRユーザーさんが，リングキャップをすでに紛失しているというのに，ここに関しては全く対策が施されていないように見えるのは，残念です。

RICOH GR IIIが発売されてから，ちょうど2カ月。とくにリングキャップの付け外しをしていなくても，だんだんに緩んでくるような気がします。なので，無くなっても構わない（わけではありませんが）ように，限定版の青いリングキャップは，大事にしまっておいて，標準の黒のリングキャップを今は，使っています。

で，簡単にこれが外れるようになったので，このリングキャップの構造を確認してみました。

リングキャップを付けたり外したりするときは，この白いポイントを外側とカメラ側で合わせるとできます。

カメラ側には，出っぱりがあって，これが，リングキャップの内側の溝にはまり込むようになっています。
溝は，3カ所で，安定するようになっているようです。

リングキャップを無くしてしまうと，この金属接点が露出してしまうのが，ちょっと嫌ですよね。

GRIII専用のワイドコンバージョンレンズ【GW-4】を付けるときに，この接点が効いてきます。まぁ，ワイコンを買わなければ必要ないので，ちょっと乱暴ですが，リングキャップとカメラ本体を接着しちゃうという手もありますが，「いつか」のために，接点は生かしておいたまま，対策を練ることに。

ワイコンを付けるためには，さらに，

レンズアダプターレンズアダプター【GA-1】が必要になります。

で，RICOH GRIII側に，接点の逆の位置にバネがあるのですが，これがゆるくなったのかと思ったのですが，このバネは位置決めのためのバネのようで，ここをキツくしてもバネの力は変わらないようです。

リングキャップ側にも小さな板バネが入っていますが，位置決めのためのバネのが当たる部分が金属になっていて，プラスチック部に比べて強度をあげてあるためのもののようです。それをサポートするバネなのかな。

この部分のアタリを調整しても，あまり意味が無いことがわかったので，リングキャップ側の溝を少し狭くすることにしました。

ここからは，参考にされる方は，自己責任でお願いします。
使ったのは，粉と液からなる即時重合レジン。まぁ，業界のヒトなら，みなさん使い慣れているブツですが，これ，一般的にも手に入るものなのかなぁ…。対象がかなり絞られちゃうかもしれませんが，とにかく，リングキャップ側の溝をほんの少し狭くするために，

この樹脂を使って，リングキャップ側の溝の内面を狭くしてみました。使ったのは，ホントに少しだけ。0.1〜0.3mm程度の膜ができる程度です。

紙やマスキングテープなどを嚙ませてキツくするという方法もありますが，意外とすぐにダメになってしまうので，この手の樹脂が手に入るヒトは，やってみる価値があるかもしれません。くり返しますが，くれぐれも自己責任でお願いします。

というわけで，なんとかリングキャップの緩みがキツくなりました。
しばらくは大丈夫かな。

このリングキャップGN-1，買えば2500円くらいする代物です。
気がつくと，逃亡しているので，ユーザー側としてはそれなりの攻防が必要になってきます。

RICOH Imagingでも，この件についても把握しているという噂も聞こえてきました。
どういうように対応するのか，ちょっと楽しみではありますが，購入者全員に対応するのは，難しいんじゃないかな。

というわけで，RICOH GRIIIを購入して2カ月ほど経ったユーザーさんは，そろそろご注意を。
リングキャップGN-1が軽いので，落としても音がしません。とくに暗いところで，RICOH GR IIIを使う時は，くれぐれも気をつけて下さい。

RICOH GR III PERFECT GUIDE出てます。