料理を美味しく綺麗に撮影するためのレッスン　「色を読む」

色を読む

色を極めたいフォトグラファーのHAMACHI!（@HAMACHI）です。「色」って言ったって，色っぽい方じゃなくて，Colorの色です。

今日は，ちょっと難しい話かも。

「料理を美味しく綺麗に撮影するためのレッスン３０」と題して，30日間で，料理写真を撮るときに，どんなことを考えて，何を実行しているかをまとめています。最後まで無料で読めます。

第２３回目は，
２３．「色を読む」です。

先日，吉祥寺の居酒屋で窓際の席に陣取って，友人達と昼呑みをしていたところ，冒頭の写真が撮れて気がつきました。
「日が暮れた」ということに。
で，撮り直したのが，

こちら。
色が違うのと，より後の写真の方が，ナチュラルなちらし寿司の色になっていることがわかるかと思います。
どんだけずっと飲んでるんだよってツッコミは，甘んじて受けます（笑）。

何をしたかというと，「ホワイトバランス」を調整しました。

窓から入ってくる光と部屋の照明の色のバランスが変わったことにより，その場の色も変化してしまっていたという訳です。
これから撮影しようとする被写体は，太陽の光や部屋の照明などの光源からの光を反射して，目やレンズ，カメラのセンサーに写ります。
同じ白い紙でも，晴天時の太陽に照らされているとき，曇りのとき，夕日があたっているとき，電球のときでは，白さが変わります。光源によって変わってしまう白の色を，いつも適切な白に調整することを「ホワイトバランス」と言います。

デジタルカメラには，どのような光の下でも適切な白色を再現してくれる「オートホワイトバランス」という機能がついています。
が，万能ではありません。また，色についての感じ方は個人差があるので，どれが正解というのはありません。

もう少し，実例で，ホワイトバランスについて見てみましょう。
見た目の色と，写真を撮影して確認したときの色が明らかに違うときには，「ホワイトバランス」機能で，写真全体の芯になる色を変えてみてください。デジタルカメラには，光源に合わせて、手動でホワイトバランスを設定する機能がついています。スマートフォンでもこの機能がついている高級機が増えてきています。

「晴れ」のホワイトバランス

続いて，

「日陰」のホワイトバランス，
うーん，これでもない。

「蛍光灯」のホワイトバランス。
ちょっと近づいてきたかな。

「電球」のホワイトバランスにしてみたところ，
これが，どうやら正解。

ホワイトバランスは，写真を撮った後からでも変えられます。
例えば，

単独で見ると，それほど悪くなさそうにも見えるのですが，
これを，レタッチすると，

上の写真には，やや緑や青の色がかぶっていて，下の写真と比べると，食欲のそそられ具合が多少違ってくると思います。
「ホワイトバランス」機能を逆手にとって，手動で色の雰囲気を変えることもできます。

熱いものは，「曇り」にホワイトバランスを設定すると赤系に色味がシフトして，温度を表現することができます。また，冷たいものを撮る時は，ホワイトバランスを「電球」に設定すると青系にシフトしてそれらしくなります。

「色」を見ることは，料理写真でとても重要なポイントなのですが，人間の目は，どの光の環境下でも「白」を「白に補正してしまうので，環境光の変化に気がつきにくいため，その場を離れてから，色が違っていたことに気がつく場合もあります。

色を意識してみましょう。

２４回目のレッスンに続きます。

ブログやTwitter，Facebookの写真を，もうちょっといい写真にしたいなと思っている方に，その方に合った撮影の仕方，カメラの使い方などをアドバイスしつつ，写真が楽しく上手になっていく一対一のレッスンや，レストランなどの店舗でのシズル感のある料理，こだわりの外観・内観，にこやかなスタッフ撮影もお仕事として承ります。

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