この箱,実は,家電量販店では見かけないモデルなのですが,
Braunの歯ブラシブランド「Oral-B」の電動音波歯ブラシの最新モデル「GENIUS」を,Braunから提供され,3カ月モニターをしてきました。中身は,ほぼ市販品(GENIUS 10000, GENIUS 9000)と同じですが,箱は歯科専売品仕様です。
<追記>
2020年10月に,新型のフラッグシップモデル「Braun Oral-B iO」が発売されました。
特徴は,
ブラウン独自の丸型カップ形状のブラシで,優れた歯垢除去効果の高性能機種で,「スーパープレミアムモデル」です。
市販品では「ジーニアス10000」,「ジーニアス9000」と,本体は,ほぼ同等になりますが,トラベルケース,充電器の海外対応やブラシなどの同梱品がやや異なるようです。
このOral-B Genius Professionalモデルの付属品は,ブラシの他に,
・ブラシ収納ホルダー
これは,ちょっと場所をとりますが,充電器と組み合わせることもできます。
こんな感じで,本体とブラシが,かっちりと,おさまります。
市販モデルでは,このケースが,充電もできる「充電トラベルケース」になるようです。
旅に出るときに荷物は軽い方がいいのと,一度充電すれば,12日間は使用可能なので,小旅行のときは,このケースの方がありがたいですね。
吸盤が付いていて,
洗面台の鏡に貼り付けて,スマホをホールドすることができます。
アプリでは,歯みがきをしている位置を,スマホのカメラで確認・検知するために,顔に相対する位置にスマホを設置する必要があるからです。
スマホアプリとBraun Oral-B Genius Professional本体とは,Bluetoothで接続します。
Oral-B
カテゴリ: ヘルスケア/フィットネス, メディカル
さて,肝心の歯垢除去についてですが,ブラウンは,「手磨きと比べて、歯垢除去力99.7%アップ。」とうたっています。
手磨きの条件が明らかではありませんが,上手なヒトが磨けば,手磨きも電動歯ブラシも同じような成績になるはずなので,どのような条件下で,99.7%アップになるのかは,きちんと表示した方がいいと思います。
Oral-Bの電動歯ブラシを以前に使っていたこともあって,その時との比較になりますが,実際に磨いてみて,カップ型回転ブラシの以前のモデルに比べて,だいぶ優しくスムーズに磨けるようになったように感じます。
カップ型は,どうしても,歯肉を傷つけてしまいやすい形状なので,それを避けるために,回転のしかた,リズムなどに工夫が凝らされているようです。今回の歯ブラシは回転するだけでなく,上下動もあるので,物理的に歯垢を除去する能力は古いモデルに比べて,かなり上がっているようです。
好みの仕上がりに合わせて,手動でモードを変えることができます。
●充実した5モード
クリーンモード(デフォルト):基本のモードでクリーニング
歯ぐきケアモード:歯ぐきを優しくマッサージしたいとき
といった具合。
なので,歯ぐきが弱っているヒトには,「やわらかクリーンモード」や,「歯ぐきケアモード」で回転がややおさえられて,強さにも強弱のリズムがつくようなモードを選ぶのが良さそうです。
ブラウン(オーラルB)電動歯ブラシには,30秒(あるいは20秒)タイマーや2分間タイマー機能がついています。30秒で一瞬ブラッシングの振動が変わるので,口の中を4分割,あるいは6分割して,30秒(20秒)ごとにエリアを変えていくことができます。
便利な機能として,
●安全機能
一定以上のチカラが歯ブラシから歯に加えられると,このネック部分のLEDが赤くなります。
この押し付け防止センサーが光ると,過圧ストッパーが自動的に上下運動をストップして,さらにソフトな振動のモード(やわらかクリーンモード)に自動切り替えされるようになっています。強く押し付けすぎるとアプリ画面でも,「歯ぐきガード」機能が指摘してくれます。
このネック部分の色は,アプリから好みの色に変えることが可能です。
スマートフォンアプリと連動して,「リアルタイム歯磨きナビ」、ポジション検知機能で,より歯ブラシのポジショニングに気をつけるようになります。
指と手のひらに当たる部分は,しっかりとシリコンラバー素材になっていて,滑りにくくなっています。
また,テーブルなどに置いたときに,回転して落ちないように,支えが付いているところなどは,細かいところまで気が配られているなと思います。
日本の製品と比べて,海外の電動歯ブラシは,ややサイズが大きく重量が重い(約2倍の重さ)ので,「握る」ことに関しては,やはり手が小さい日本人向けのモデルを開発して欲しいと思いますが,上手に磨けるかどうかは,また別問題なので,しっかり磨けるという結果が伴うのであれば,このサイズ感もアリなのかもしれません。細かいところを,ペングリップでもって磨くことができるヒトには,ややもどかしさを感じるサイズとウェイトです。
29(幅)×241(高さ)×35(奥行)mm。重量は138g
歯ブラシは,一本一本の歯を包み込んで磨ける「ベーシックブラシ」と,16度の傾きがつけられた「マルチアクションブラシ」と,0.01mmの極細毛を搭載した「やわらか極細毛ブラシ」の提供を受けました。
ブラシ交換時期には,青い毛先が白くなってお知らせしてくれるようになっていますが,アプリを登録しておくと,交換時期を知らせてくれます。
中でも,歯ぐきに優しくマイルドに磨けると思ったのは,この「やわらか極細毛ブラシ」で,通常ブラシの毛と比較して2倍の柔軟性がある素材と太さが,わりと万人向けに好まれるのではないかと思いました。
ブラシの刷掃効率に関しては,これは,このBraunのOra-Bのブラシに合わせた磨き方があるように感じました。
とくに歯と歯の間は,回転型のブラシだと,滑らかな動きが禍してすっとスルーしてしまいがちなので,磨き残しやすくなるように感じます。
で,Braunでもそれに気がついているからか,
ブラッシング後の追加ケア用に,
ブラウン オーラルB 歯間用ブラシ IP17-1-ELや,
ソフトラバー製の黄色い歯間ワイパーが歯と歯の奥まで入り込むように設計された,
ブラウン オーラルB 歯間ワイパー付ブラシ EB25-3-ELというブラシも用意されています。
アプリについて,
「リアルタイム歯磨きナビ」は,ちょっと机上の空論的なところがあって,ちゃんと開発したヒトが使っているのかなと思わされるところがあり,最初は,面白がって使いましたが,後半は顔をカメラで認識させてブラシ位置を確認するのがかえって不便になり,あまり使わなくなりました。位置の検知に,スマホに内蔵されたカメラを使うのですが,例えば右手でGenius Professionalを持った場合,左側の歯を磨くと手と腕が口を覆うようなカタチになるためカメラがどこを磨いているのか認識できなくなるという致命的な不具合があります。
電動歯ブラシ本体に,ジャイロが内蔵されているのであれば,本体のみで,歯ブラシがあたっている位置がわかるように改良したほうがいいと思います。実例を出して申し訳ないのですが,「ソニッケアー」の本体とアプリは,カメラを使わずに,歯ブラシの位置(歯の表裏も含めて)を認識,記録できるので,フィリップスの方が,一日の長があります。現在のところ,アプリでBraun Oral-B Geniusを選ぶメリットはありません。Oral-Bのアプリは,歯みがきの記録を残すものと考えた方が良さそうです。
さらに,アプリを使うために,スマートフォン・ホルダーにスマートフォンを入れないといけないのは,ちょっと面倒で,スマホカバーなどを付けていると,サイズが合わないこともあり,この辺ももう少し考えた方が良さそうです。
Braun Oral-B Genius Professionalまとめ
デザイン:持ちやすいグリップの表面仕上げ。歯みがき時にネック部のLEDが見やすい。
使いやすさ:もう少し本体が細く,軽くなると使い勝手がよくなると思います。
静音性:音と振動も性能のうちなので,音は大きめだと思いますがとくに問題ありません。歯みがきのセクションを移動するときにお知らせがあるのは便利。磨き心地もスムーズ
歯磨き効果:歯ブラシの回転と上下振動があるので歯の表面を磨く能力は高いが,隣接面(歯と歯の間)を磨くのは注意が必要
バッテリー:小旅行に途中充電要らずで持っていけるのは便利。
コストパフォーマンス:アプリなしで歯ブラシ単体で使うのであれば,コストパフォーマンスは高いと思います。アプリは要改良。
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