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ただ貯金するだけでは損をする?インフレ時代を生き抜くための「新NISA」のリアル

給料は変わらないのに実質的な購買力が「サイレント目減り」

最近、ニュースでよく耳にする「インフレ(物価上昇)」という言葉。どこか遠い世界の経済の話だと思っていませんか?

実はこれ、私たちの毎月のお給料や、銀行に預けている大切な貯金の価値に直結する、とても身近で切実な問題です。

現在の日本のインフレ率は、全体として1.5%前後(2026年最新データ)で推移しています。一時期の激しい物価高に比べれば少し落ち着いてきたものの、日用品や食料品、光熱費など、あらゆるモノの値段がじわじわと上がり続けているのは、日々の買い物で皆さんも実感しているところだと思います。

ここで一度、立ち止まって考えてみてください。
「物価が1.5%〜2%上がっているのに、自分のお給料が据え置きのまま」だとしたら、一体何が起きるでしょうか?

1. 給与が伸びない=「実質的な減給」という現実

額面の給料が変わっていなくても、周りの物価が上がれば、当然お財布から出ていくお金は増えます。これは経済学でいう「実質賃金(=物価を差し引いた、本当の購買力)」が低下している状態です。

分かりやすく、月給が額面で30万円の場合で計算してみましょう。

物価が2%上がると、これまで30万円で買えていた生活を維持するために、計算上は30万6,000円が必要になります。つまり、給料が30万円のままだと、かつての「29万4,000円分の価値」しかなくなってしまうということです。

毎月6,000円、年間で約7万2,000円が、知らないうちにサイレントで引かれている(目減りしている)ようなものです。これを通称「インフレ・タックス(インフレ税)」と呼ぶこともあります。

真面目に働いて、現金をそのまま銀行に置いておくだけでは、少しずつ生活が苦しくなっていく。これが、いまの日本経済のシビアなルールなのです。

2. 話題の「新NISA」、みんな本当に始めているの?

この物価高に対抗する防衛策として、国を挙げて大プッシュされているのが「新NISA」です。
「周りの人もみんな始めているの?」「出遅れて焦るべき?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

現在の日本のNISA開設口座数は、全体でおよそ2,700万口座。日本の成人の人口が約1億人なので、計算上は「大人の4人に1人(約25%)」が口座を持っていることになります。

こう聞くと「結構多いな」と感じるかもしれませんが、実はここには「リアルな裏事情」があります。
口座数の裏にある「2つのリアル」

「作っただけ」の眠れる口座が4割:
金融庁などの調査によると、口座を開設したものの、一度も使っていない、あるいは今年は取引していないという「未稼働口座」が約4割を占めています。「勧められて形だけ作ったけれど、怖くて放置している」という人が大半なのです。

地域や年齢での格差:
東京などの都市部では開設率が3割を超えていますが、地方では15%ほどに留まる地域もあり、2倍以上の開きがあります。

つまり、実際に自分のお金を投じてNISAをしっかり動かしている「アクティブな人」は、全体で見ればまだまだ少数派。「日本人の大半は、まだ始めていないか、始めても動かせていない」というのが本当のところです。ですから、焦る必要はまったくありません。

3. インフレ率とNISAの関係:なぜ投資が「バリア」になるのか?

では、なぜインフレ対策にNISA(投資)が必要なのでしょうか。

インフレとは「お金の価値が下がり、モノ(企業)の価値が上がること」です。それならば、目減りしていく現金をそのまま持つのではなく、「世界中の企業のオーナー(株主)になること」で、お金の価値を物価上昇と連動させて守ろう、というのが投資の本質です。

NISAという非課税のハコを使い、世界経済全体に丸ごと投資できる「投資信託(インデックスファンド)」などを選べば、個別の企業の倒産リスクを避けながら、世界の成長の波に乗ることができます。
NISAは必ず儲かるの?勝率を100%に近づける条件

投資である以上、元本保証はありません。1年や5年といった短期で見れば、大暴落でマイナスになる可能性は十分にあります。

しかし、金融庁の過去のデータでは、国内外の株式に積立・分散投資を「20年間」じっくり続けた場合、元本割れしたケースはゼロ(勝率ほぼ100%)という結果が出ています。最終的なリターンも、全員が「年率2%〜8%」のプラスに収束しているのです。

インフレ率(1.5%〜2%)という目減りのスピードに勝つためには、この「長期・積立・分散」のルールを味方につけることが、最も確実で手堅いアプローチになります。

まとめ:自分のペースでお金の置き場所を変えてみよう

ただ真面目に銀行にお金を預けておくだけでは、インフレによってお給料の価値が目減りしてしまう時代になってしまいました。
モノやサービスがあれよあれよという間に費用が上がっていくのに,給与は今までと差して変わらず。気がつくと焦りますよね。

だからといって、慌てて一か八かのギャンブルをする必要はありません。NISAは「一発逆転のゲーム」ではなく、「大切な資産がすり減るのを防ぐバリア」です。

まずは日々の生活費や緊急時のお金をしっかり「現金」として確保した上で、数年〜10年以上使う予定のない「ゆとりあるお金」ができたら、月々数千円の少額からでも、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

おまけ:NISAで「勝率」を引き上げる3つの絶対ルール

もしNISAを始めるのであれば、以下の3つのルールを絶対に守ることで、ギャンブル的なリスクを極限まで排除し、手堅い「インフレ防衛策」に昇華させることができます。

1.一喜一憂せず「15年以上」続ける覚悟を持つこと(短期のマイナスは無視する)

2.特定の1社ではなく「全世界」や「米国全体」など、広く分散された投資信託を選ぶこと

3.毎月決まった額を淡々と買い続けること(安い時期に自動的にたくさん買えるため、平均購入単価が下がって勝ちやすくなります)

「目先の1〜2年で必ずプラスになる」という魔法はありませんが、「15年後、20年後にインフレに負けない資産を作れている確率」は、やり方さえ間違えなければ非常に高いと言えます。

オススメのNISA教本

【全面改訂 第3版】ほったらかし投資術 (朝日新書) (Amazon)

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