第71回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを獲得した是枝裕和監督作品の「万引き家族」を観てきました。
淡々と家族の日常が描かれます。
家族の収入源はおばあちゃんの初枝(樹木希林)の年金と,治(リリー・フランキー)と祥太(城桧吏)が親子で手がける「万引き」。冬の寒い夜,近所の団地の廊下に幼い女の子「ゆり」(佐々木みゆ)が震えているのを見かねた治が連れて帰る。
軽くネタバレありで,続きます。
いつかは壊れることがわかっている現実。
そしてやはり,徐々に崩れていく偽りの家族。
血がつながっているのが家族?
子供が産まれたら家族?
いろいろな疑問がぶつけられます。
映画のストーリーが進んでいくとともに,個々のキャラクターの過去が明らかになります。
ああ,そういうことだったのか。
わかったところで,解決にはならないし,この「家族」が再び家族として暮らすことは,理想なのだろうけれど,許されないこと。
世間的には「悪」なんだろうけれど,この家族には「正義」がある。そちら側からの視点で見ることができるのが新鮮。
苦しく儚い家族だけど,どこか温かくて家族らしい家族。
良い映画かどうかは判断が難しいけれど,観た後にいろいろと残る映画です。
万引き家族【映画小説化作品】 | ||||
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