主題歌を歌えるなら観ておけ。「シン・仮面ライダー」

ネタバレがうっかり目に入る前に，ずっと楽しみにしていた「シン・仮面ライダー」を見てきました。
この記事もネタバレありです。

えっと，仮面ライダーの子門真人が歌う初代の「せまる〜ショッカー♫」の主題歌「レッツゴー!! ライダーキック」がソラで歌えるヒトは，観に行った方がいいです。
すごくじらされますけれど（笑）。歌の使い方，上手すぎというか，これも狙っているところなんだろうけれどね。

庵野秀明脚本・監督による「仮面ライダーシリーズ」のリブート作品です。
昭和の変身ヒーローが，現代風に解釈されて，さまざまなしがらみを考慮した上で，リスペクトしつつ仕上げられたのを感じます。
なので，世代的に仮面ライダーで，カルビーの仮面ライダースナックを，カード欲しさに買っていたなんてヒトも観た方がいいです。

本郷猛の仮面ライダー役の池松壮亮が，とても「本郷猛」っぽい。もさっとしてるけれど熱くて優しくて，藤岡弘を彷彿とさせる人を選んだんでしょうね。
仮面ライダー第２号の一文字隼人役の柄本佑も，昭和っぽいから，オリジナルの雰囲気を壊さないんですよね。

仮面ライダーって，レーザー光線も出さないし，必殺技のかっこいい名前も無い，バタ臭さが持ち味で，ほんと，「ライダーキック」と「ライダージャンプ」だけで敵の怪人を倒してきたわけで，そこにストーリーがあったとか，子供の頃はあまり考えずに観ていたような気がします。ま，影響を受けて，高いところから仮面ライダーを真似て飛び降りる子供はたぶん絶えなかったと思いますが。

で，庵野秀明監督作品ですから，「シン」シリーズのコンセプトが脈々と流れていて，また，出演している俳優さん達も，あれ？こんなところに，こんな人が…とか，これは「シン・ウルトラマン」につながる？とか思いながら観て楽しめる部分もあり，僕らの世代にとっては，また「シン」のシリーズを観てきたヒトは，何か絶対語りたくなる「突っ込みどころ」が用意されています。CGのチープさも昭和の仮面ライダーへのリスペクトからくる演出ですよね。

ネタバレになるけれど，Jは，キカイダーだし，ケイはロボット刑事Kだし，石ノ森章太郎（昔は石森正太郎と名乗ってた）へのオマージュというか，仮面ライダーに出していいの？って笑うレベルの，これもリスペクトだろうな。

オリジナルの仮面ライダーの第1話を