JR三鷹駅の西約400メートルの場所に,線路を南北にまたぐように架けられている「三鷹跨線(こせん)人道橋」が,12月11日に解体・撤去が始まります。
1929(昭和4)年に古い設計基準で建設していて,現在の基準を満たしていないというのが,その理由。
跨線橋は全長93メートル,幅約3メートル,高さ約5メートル。
工事着手までは,普通に通ることができます。
三鷹市主催で,渡り納めのイベントが開催されます。開催日は,2023年12月15日(金曜日)/2023年12月16日(土曜日)/2023年12月17日(日曜日)
本格的な工事は,その後ということなのでしょうね。撤去には2年かかるそうです。
現在の安全基準は,満たしていないのだろうけれど,今すぐ,崩れ落ちるようなことはなさそうです。
なるほど,三鷹跨線人道橋からの眺めは,鉄道ファンならずとも,見入ってしまうスポットです。
案内板もあるには,あるのですが,これ,探すのにちょっと苦労しました。太宰が橋の階段を下りる写真です。
太宰治は生前,友人や編集者らを案内して,ここに何度も通ったとされています。
なにせ,この案内板が,明後日の方向を向いてしまって,しかも逆さまになったままという,もう撤去されるからこのままでいいかというような状態。まぁ,読めますけれどね。劣化も跨線人道橋よりひどい。
昭和初期ですから,旧鉄道省が,現在の三鷹車両センターの前身である三鷹電車庫を開設する際に人の往来を確保するため建設したのがこの跨線橋です。明治,大正期の古レールが再利用されているのも面白いところ。
日本製のレールではないようです。
最近塗装されたのかな,南側は,わりと綺麗な状態です。あ,ここもレールですね。
こんな様子ですから,大きな地震でも来たら耐震不足で,危険なのかもしれません。でも,人や電車の往来による揺れを感じることはありませんでした。
跨線人道橋を保有・管理するJR東日本は,2021年に市に撤去の方針を通知しました。ここを維持する場合は高額の費用がかかることから,三鷹市もこの方針を受け入れたといういきさつで,いよいよ2023年12月に撤去工事がはじまります。
行き交う電車をのんびり眺める場所としては,見通しも良く,最適な場所の1つでしょうね。
コメント